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J-GLOBAL ID：201902240101574553   整理番号：19A0487431

尿素の葉面散布がパン用コムギ品種「せときらら」の子実タンパク質含有率ならびに植物体内の窒素蓄積動向に及ぼす影響

Effects of Foliar Spraying of Urea on Grain Protein Content and Nitrogen Accumulation in Plant Organs in Bread Wheat Cultivar “Setokirara”

著者 (9件)： 稲葉俊二 (山口大学大学院創成科学研究科) ,  高橋肇 (山口大学大学院創成科学研究科) ,  鎌田英一郎 (長崎大学教育学部) ,  村田資治 (山口県農林総合技術センター) ,  池尻明彦 (山口県農林総合技術センター) ,  内山亜希 (山口県農林総合技術センター) ,  金子和彦 (山口県農林総合技術センター) ,  荒木英樹 (山口大学大学院創成科学研究科) ,  丹野研一 (山口大学大学院創成科学研究科)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 87  号： 4  ページ： 291-297(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 「せときらら」はパン用のコムギ品種であるが,多収を示すものの子実タンパク質含有率が低くなり易いことが問題となっている.本研究では,開花後に窒素を追肥し,子実タンパク質含有率に及ぼす影響を明らかにするとともに,その時の植物体内での窒素蓄積動向を明らかにした.窒素追肥処理では開花期に硫安を土壌表面に散布する区とともに,同じく尿素を葉面に散布する区を設けた.さらに,尿素を葉面に散布する処理では,硫安と同量を開花期に散布する区,同量を開花後1週目に散布する区,さらには開花期と開花後1週目に半量ずつ散布する区を設けた.子実収量は,開花後にどの肥料をいつ追肥しても増加しなかった.子実タンパク質含有率は,硫安と尿素の違いに関わらず追肥すると同様に増加し,また尿素を開花期に全量与えても,開花後1週目に全量与えても,開花期と開花後1週目に半量ずつ与えても同様に増加した.いずれの窒素追肥区も無追肥区に比べて子実中に多く窒素を蓄積した.尿素を葉面に散布する区は,窒素を栄養器官 (もみがら+葉身+茎) に蓄積した後,その低下に伴って子実に窒素を蓄積していたが,硫安を土壌表面に散布する区では,年次によってもみがらおよび茎葉に蓄積せずに直接子実に蓄積することがあった.窒素追肥処理により,葉身の窒素含有率, SPAD値が増加したとしても,乾物重は増加しなかった.窒素追肥処理は,葉身のクロロフィルタンパク蓄積を増加するものの,必要以上に蓄積しても乾物生産は高まらないと考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： 葉面散布 ,  コムギ ,  種子 ,  施肥 ,  窒素肥料 ,  *生体内蓄積 ,  *追肥 ,  硫酸アンモニウム ,  成長段階 ,  開花 ,  乾物量 ,  肥効 ,  植物栄養 ,  ウレア化合物
準シソーラス用語： せときらら ,  開花期 ,  乾物重 ,  子実 ,  *子実蛋白質 ,  窒素施肥 ,  *窒素蓄積 ,  硫安

著者キーワード (10件)： 子実タンパク質含有率 ,  窒素蓄積動向 ,  尿素 ,  パン用コムギ ,  葉面散布 ,  Bread wheat ,  Grain protein content ,  Nitrogen accumulation ,  Foliar spraying ,  Urea

分類 (3件)： 麦  (FC03033M) ,  施肥法・肥効  (FB05030Y) ,  植物栄養  (EH02060B)

物質索引 (1件)： 尿素

引用文献 (26件)：

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• Derkx, A.P., Orford, S., Grifths, S., Foulkes, M.J. and Hawkesford, M.J. 2012. Identication of differentially senescing mutants of wheat and impacts on yield, biomass and nitrogen partitioning. J. Integrative Plant Biology 54: 555-566.

タイトルに関連する用語 (13件)： 尿素 ,  葉面散布 ,  パン ,  コムギ ,  品種 ,  せときらら ,  子実 ,  タンパク質 ,  含有率 ,  植物体 ,  窒素 ,  蓄積 ,  動向