抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2016年に示された中央教育審議会答申(以下,答申)に基づき,2018年に高等学校の新学習指導要領が告示された。学習指導要領の改訂は大学入試改革と連動することも示されており,一体となった教育改革を目指しており,「戦後最大の教育改革」ともいわれている。高等学校では,新学習指導要領の意図を顕著に反映し,その改革の象徴といえる教科「理数」が新設され,新科目「理数探究基礎」および「理数探究」が置かれた。ここでは,新教科「理数」について,これからを生きる子どもたちに育むべき資質・能力を見据え,国内外の視点,既存の高等学校理科(化学領域)とのつながりや高大接続の視点から新教科への期待について論じる。新教科「理数」は,教科を超えて高校生が身に付けるべき論理構成力を基盤とした「探究」の力を獲得することが期待できる。2つの科目「理数探究基礎」,「理数探究」は,「総合的な探究の時間」との読み替えも可能であり,特に「理数探究基礎」は,高校生に求められる論理構成力(言語的論理構成能力,数量的論理構成能力)の育成につながり,生涯にわたり誰もが身に付けるべき探究の基盤を養うためにも,多くの高等学校の採択を期待したい科目である。一方「理数探究」は,今後の我が国のイノベーションにつながる科目として期待がもてる。(著者抄録)