抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本学は,2013年度に文部科学省の地(知)の拠点整備事業(大学COC〈Center of Community〉事業)に採択された.これを受け,2015年9月より,保健・医療・福祉の専門資格を持つボランティアと共に『まちの健康応援室』を運営し,地域住民に健康支援活動と出張活動を行ってきた.本研究は,地域住民が『まちの健康応援室』を継続利用することの効果を検証し,今後の活動の示唆を得ることを目的とした.2017年4月~2018年1月を調査期間として,A市の地域住民39人に,月に1回来室してもらい,血圧値,体組成値,足趾力,握力,骨密度を測定し,結果についてフィードバックを行った.また,健康関連QOL評価尺度SF-8をはじめとする質問紙による回答を得た.その結果,各測定値に有意な変化はみられなかったものの,いずれの値も維持できており,さらに健康関連QOL評価尺度SF-8の全体的健康感の項目に有意な上昇がみられた.また,自由記述の内容を質的に分析した結果,まちの健康応援室班の教員と有資格ボランティアは対象者へ多岐にわたる相談支援活動を行い,対象者が自らの体調管理と健康維持の取り組みを継続するにあたり,『まちの健康応援室』の継続利用は有用であると感じていることが示された.以上のことから,『まちの健康応援室』を継続して利用してもらうことは,対象者の健康を維持するうえで有効な機会であり,大学の資源を活用した地域貢献活動としての意義が示唆された.(著者抄録)