抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,1942~1967年の名古屋大学地球科学科の歴史を述べた。本学科は,非常にユニークかつ特徴的で,日本の大学で初めて地球科学と称し,世界で初めての地球科学誌「The Journal of Earth Sciences」(1953-1991)を刊行した。本論文は7つの章からなる。序論の第1章に続き,第2章では,化学者菅原健(1899~1982)を念頭においた地球科学科の萌芽的アイディアについて述べた。第3章では,学科の創設につながった個人的関係と最初の学際的協力を説明した。第4章では,制度的観点からの学科の発展,教職員,学科棟,雑誌について述べた。第5章では,学科の初期段階において,学科創設者が抱えた地球科学に関する様々な見方を示す。第6章では,1960年代に「地球科学」科で得られた成果を強調する。第7章では,地球科学科に関連する動きの意味を探った。1967年のプレートテクトニクス革命後に確立された地球科学の共通イメージとは対照的に,この論文では1942~1967年の名古屋大学における「地球科学」の独自性と独創性を強調するが,学科は単一の「地球科学」の真の統一を達成しなかった。(翻訳著者抄録)