抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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耐候性鋼橋梁の外観評点におけるさび形状評価(粒子状・うろこ状・層状の判別)は,評価者によるばらつきが生じやすいという課題がある.本研究では,さびサンプルおよび実橋梁の鋼材表面さびの三次元モデルを作成し,モデルから任意に抽出した複数のさび断面におけるフラクタル次元を利用して,さび形状を定量的に評価する手法について検討した.その結果,さびサンプルでは評点3と評点4の組み合わせ以外においてフラクタル次元の平均に統計的な差があることがわかった.また,さびサンプルでの評価結果をさび形状判定の基準値に設定し,実橋梁の鋼材表面さびの形状評価を行った結果,フラクタル次元を用いたさび形状評価と,さび形状だけでなくさびの粒子径や色などの外観も考慮して評価している専門家の評価とは必ずしも一致しないケースがあることがわかった.(著者抄録)