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J-GLOBAL ID：201902249039632369   整理番号：19A1030011

組織市民行動の隠れたコスト

著者 (2件)： 柴田好則 (松山大 経営) ,  上林憲雄 (神戸大 大学院経営学研究科)
資料名： 日本情報経営学会誌  (Journal of Information and Management)
巻： 39  号： 1  ページ： 7-15  発行年： 2019年04月15日 
JST資料番号： Y0017A  ISSN： 1882-2614  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・最近,組織市民行動(OCB)を無条件に肯定するべきではないとの議論があるが,本稿の論点は,1)OCBによって生じる潜在的コストの具体的内容,2)同コストを生じさせる組織的条件。
・先行研究によると,業績のみならずOCBを高く評価する組織風土の下では,印象操作と呼ばれる自己都合的動機に基づくOCBが普及し,職場の政治化を推進。
・OCBのように役割外の行動が規範化すると,特に報酬が成果ベースであるケースでは本来の職務業績を低下させる可能性。
・OCBへの過度な従事は,本人の職務上のストレスや,仕事と私生活上の役割コンフリクトが発生。
・積極的にOCBに従事する従業員ほど,のちに組織において逸脱行動(同僚への罵りや無礼,窃盗等)に走る傾向。
・OCBのコストに関する研究の知見は,従業員行動の価値や有用性はそれを取り囲む社会的文脈の中で変化し得ること。

シソーラス用語： *人間行動 ,  *効果 ,  境界条件 ,  業績評価 ,  性質 ,  *産業衛生 ,  社会的行動障害 ,  動機づけ ,  倫理 ,  文献展望 ,  文脈
準シソーラス用語： *ワーク・ライフ・バランス ,  逸脱行動 ,  職業的燃え尽き ,  職業倫理 ,  *組織市民行動 ,  *費用効果 ,  有用性 ,  組織的文献レビュー ,  社会的文脈

分類 (2件)： 職能管理  (KA04030T) ,  利益管理  (KA05030A)

引用文献 (26件)：

• 1) 原口恭彦(2001) 「人的資源開発」上林憲雄・平野光俊・森田雅也(編著)『現代 人的資源管理-グローバル市場主義と日本型システム-』中央経済社,pp. 100-110.
• 2) Allen, T. D. and Rush, M. C.(1998) “The effects of organizationalcitizenship behavior on performance judgments:a field study and a laboratory experiment.”Journal of applied psychology , Vol. 83, No. 2, pp. 247-260.
• 3) Allen, T. D. and Rush, M. C.(2001) “The influence of RateeGender on Ratings of Organizational CitizenshipBehavior.” Journal of Applied Social Psychology , Vol.31, No. 12, pp. 2561-2587.
• 4) Anderson, N., Potočnik, K. and Zhou, J. (2014) “Innovationand creativity in organizations: A state-of-the-sciencereview, prospective commentary, and guidingframework.” Journal of management , Vol. 40, No. 5,pp. 1297-1333.
• 5) Bachrach, D. G., Powell, B. C., Collins, B. J. and Richey, R.G. (2006) “Effects of task interdependence on therelationship between helping behavior and groupperformance.” Journal of Applied Psychology , Vol. 91,No. 6, pp. 1396-1505.

タイトルに関連する用語 (1件)： 組織市民行動