抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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1953年のWatsonとCrickにより最初に提案されたDNAの基本的性質は,二本鎖DNAがどのように組織化され,複製されるかの基礎的理解を提供したが,分子の真の複雑性が評価され始めたDNAの最初の結晶構造(1979年のZ-DNA,1980年のB-DNA,1982年のA-DNA)まではなかった。オリゴヌクレオチドの多くの結晶構造は,「Watson-Crick」DNAが採用できるヘリックス型,それらの関連する溝幅,および核酸塩基対の性質およびそれらの3つの螺旋形における相互作用の性質を明らかにした。Watson-Crick DNAの特性の更なる理解を,種々の理論的方法を用いた計算研究により提供した。Watson-Crick DNAを理解するためのこれらの研究と共に,遺伝的アルファベットを拡大する最近の努力は,合成生物学における新しい分野を設立した。これらの努力の一つ,Steven Bennerと共同研究者によって開発された人工的に拡張された遺伝子情報システム(AEGIS)は,6つの核酸塩基対から成るDNAを生産するための直交水素結合を利用し,その中で最も広く研究されているのはPが2-アミノ-イミドアゾ-[1,2-a]-1,3,5-トリアジン-4-(8H)-オンで,Zが6-アミノ-5-ニトロ-2-(1H)-ピリドンである。P:Zはアクセプタ及びドナー基の配置において標準的なWatson-Crick対と異なる3つのエッジ-オン水素結合を形成する;Pはアクセプタ,アクセプタ,ドナー,Zを提供し,ドナー,ドナー,アクセプタを提供する。Zは,主溝に存在するニトロ基を持つAEGIS核酸塩基の中で独特である。PZ含有DNAは多くの臨床応用に利用され,受容体と触媒の開発に使用されている。最終的に,大規模な挑戦は,拡大したゲノムを持つ半合成生物を作り出すことである。さらに,天然DNAの性質に関する理解は,構造的および計算的特性化から利益を得ているので,人工DNAの理解を深める必要がある。本研究では,P:Z対を含むAEGIS DNAの構造的および生物物理的性質に焦点を当てた。量子力学計算によって解明されたように,それらの静電ポテンシャルと水素結合エネルギーを含むP:Z核酸塩基対の基本的性質から始めた。次に,多重連続P:Z対を二本鎖DNAに含めることの影響を調べ,P:Z対間のスタッキング相互作用を調べる機会を与えた。自己相補的5′-CTT-A-T-P-T-A-Z-A-T-AAGは,GsまたはAsを含む類似の自然配列とともにホスト-ゲスト系を用いてB-型で結晶化した。B-DNAを特性化するためのホスト-ゲスト系の使用は,関心のある配列の構造特性化に関する多くの限界を明らかにする;これらは望ましい配列を結晶化する能力を含み,配列自体に固有のものから格子制約により与えられる構造効果を区別する。一方,3/6ZP,5′-CTT-A-T-P-Z-A-T-AAGは,DNAのみの格子においてA型で結晶化し,生物学的に関連するヘリックス型:A-およびB-DNAの2つのP:Z対の比較分析を可能にした。A形で出発する3/6ZP配列に関する計算研究は,A型結晶構造で観察される「スライド」配座を示す,よりエネルギー的に有利なスタッキング相互作用に対する付加的証拠を提供した。この異常なスタッキング相互作用は,長時間スケールの分子動力学シミュレーションにおけるGC含有「制御」二重鎖と比較して,PZを含む二本鎖に対して観察された立体配座動力学の変化において主要な役割を果たしている。構造的及び計算的戦略のこの組合せ利用は人工DNAの詳細な記述を得るための道を開き,それはWatson-Crick DNAとは異なり,エンドヌクレアーゼ,転写因子及びポリメラーゼのような蛋白質の合理的発見において,AEGIS核酸塩基対を特異的に操作できる。Copyright 2019 American Chemical Society All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】
