抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の生活環境における安全と安心に対する社会的要件は,最近,コミュニティ感覚の減少,限界集落の増加,および他の要因により増加している。一方,建築と都市管理の分野におけるセーフコミュニティ(SC)研究は非常に少なく,研究は自助,共助または公助の意図に取り組んでいない。このような背景に対して,本論文では,認証前後の自助,共助および公助に関する認識構造を明らかにするために,事前SC認証取得/促進期間および認証後活動期間における住民の活動状態,認識および特性に焦点を当てることを意図した。主な成果は以下の通りである:1.自助に対するSC活動の意識により,以下の事項が認証前よりも認証後に改善された,(2)教育施設の安全性,(3)農業・林業安全性,(5)自殺防止,(6)小児の安全と安心,(8)障害者の安全と安心,(9)犯罪防止,(10)災害対策,(11)火災予防。特に,(9)犯罪防止と(11)火災予防の意識は約20%増加した。2.(6)小児の安全と安心,(9)犯罪予防,(10)災害対策,(11)火災予防に対する意識は低いが,共助の意識は自助と公助より高く,認証前後ともにコミュニティにおけるお互いを助ける必要があることを示した。共助の意識が低下する前に改善するためには,新しい活動に向けてのイニシアティブを実行し,既存の活動に貢献するために,近隣共同体や他の団体が必要であると考えられる。現在個人に対する多くの活動とプログラムがあるが,居住者の自律組織としての近隣共同体に参加することがコミュニティ感覚を育てることを可能にする努力から始まる可能性がある。SC活動は,外部損傷の予防と安全性の促進をサポートする;自助と共助の促進は,そのような活動の主要な目的ではない。しかし,日本における住民,コミュニティおよび政府の間の協力に基づく安全で安心な都市開発の促進に関して,コミュニティにおける相互援助に問題はあるが,この研究の結果は,SC展望からの自助,共助および公助に関するそれらの意思決定に基づくSC認証の前後の地域間の認識の構造を明らかにするのに役立つと考えられる。本研究の知見は,SC活動の意図が一様ではなく,個々のタイプの活動に対して異なり,コミュニティの安全と安心に関連する活動のための高リスク家庭管理の必要性が,そのような家庭の属性と活動タイプによるそれらの意図を分析することによって明らかにされたことを含んでいる。(翻訳著者抄録)