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J-GLOBAL ID：201902259488565046   整理番号：19A0891433

5d量子反強磁性体Ca₃ReO₅Cl₂の異方性三角格子における幾何学的フラストレーションによる1次元化

One-dimensionalization by Geometrical Frustration in the Anisotropic Triangular Lattice of the 5d Quantum Antiferromagnet Ca₃ReO₅Cl₂

著者 (5件)： HIRAI Daigorou (Univ. Tokyo, Chiba, JPN) ,  NAWA Kazuhiro (Univ. Tokyo, Chiba, JPN) ,  KAWAMURA Mitsuaki (Univ. Tokyo, Chiba, JPN) ,  MISAWA Takahiro (Univ. Tokyo, Chiba, JPN) ,  HIROI Zenji (Univ. Tokyo, Chiba, JPN)
資料名： Journal of the Physical Society of Japan  (Journal of the Physical Society of Japan)
巻： 88  号： 4  ページ： 044708.1-044708.7  発行年： 2019年04月15日 
JST資料番号： G0509A  ISSN： 0031-9015  CODEN： JUPSA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 絶縁性の塩化酸化カルシウムレニウムCa₃ReO₅Cl₂の異方性三角形格子(ATL)上の2次元整列スピンからの反強磁性スピン鎖の出現について報告した。この化合物はd_xy軌道中に1個の不対電子をもつRe⁶⁺イオンを含み,イオンはJ′/J~0.32とJ=41Kのスピン1/2のATLを形成するよう配列する。ここで,JとJ′は各々鎖内と鎖間の磁気相互作用である。見かけ上2次元性にもかかわらず,スピン1/2Heisenberg鎖の特徴であるギャップレスのスピン液体の明瞭な証拠を観測した。この1次元化は,幾何学フラストレーションにより引き起こされたに違いない。すなわち,各鎖の成長する反強磁性相関が,低温での鎖間ジグザグ結合を効率良く相殺する。Ca₃ReO₅Cl₂から,特に典型的なATL化合物Cs₂CuCl₄との比較を通して,ATL反強磁性体の興味ある物理学への詳細な洞察が得られる。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 反強磁性体 ,  カルシウム化合物 ,  *レニウム化合物 ,  酸化物 ,  塩化物 ,  *フラストレーション効果 ,  スピン系 ,  量子液体 ,  Heisenberg鎖 ,  セシウム化合物 ,  銅化合物 ,  三角格子 ,  磁化率 ,  比熱
準シソーラス用語： *Heisenberg反強磁性体 ,  スピン液体 ,  スピン鎖 ,  幾何学的フラストレーション ,  量子反強磁性体

分類 (1件)： 酸化物結晶の磁性  (BM06050E)

引用文献 (70件)：

• L. J. de Jongh and A. R. Miedema, Adv. Phys. 23, 1 (1974).
• J. M. Kosterlitz and D. J. Thouless, J. Phys. C 6, 1181 (1973).
• V. S. Berezinskii, Sov. Phys. JETP 34, 610 (1972).
• F. D. M. Haldane, J. Phys. C 14, 2585 (1981).
• J. des Cloizeaux and J. J. Pearson, Phys. Rev. 128, 2131 (1962).

タイトルに関連する用語 (5件)： 量子反強磁性体 ,  異方性 ,  三角格子 ,  幾何学的フラストレーション ,  1次元