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J-GLOBAL ID：201902260928671853   整理番号：19A1820690

東京都御蔵島村におけるツゲ材生産の変遷と現在 部分林制度を中心として

Change and Present Situation of Japanese Boxwood Log Production in Mikura-jima Village, Tokyo Prefecture Focusing on the Profit-Sharing Forests

著者 (1件)： 田中亘 (森林総合研究所)
資料名： 林業経済研究(Web)  (Journal of Forest Economics (Web))
巻： 64  号： 3  ページ： 16-25(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： U1628A  ISSN： 2424-2454  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本研究はツゲの高級材の産地として知られる御蔵島のツゲ材生産に関して,部分林を中心にその変遷と生産実態を明らかにした。現時点で主な生産地となっている黒崎高尾地区のツゲの部分林は村有林内で昭和初期に設定された。村はツゲを造林および管理する島民個人と60年を期限として分収契約を結んだ。その後,部分林の一部は2度にわたって契約が延長された一方,多くは成林しなかったなどの理由で既に契約が終了している。現在の部分林契約者は30名程度だが,生産者は約10名でほぼ固定的である。生産者のほとんどは冬期間の村による丸太の買い取り時期に合わせて伐採し,村に販売している。ただし,生産意欲の高い生産者においてはツゲ林保有者からの委託で伐採したり,独自にツゲ材の需要者へ販売したりする例も見られる。ツゲ部分林は資源造成に関して一定の役割を果たしたといえる。しかし一方,島民の財産形成という観点では,経済状況の変化によって限定的な役割にとどまったと考えられる。(著者抄録)

シソーラス用語： *ツゲ科 ,  *木材 ,  *森林計画 ,  森林 ,  生産者 ,  伐木 ,  集落 ,  資源管理 ,  資産 ,  東京都 ,  御蔵島 ,  *森林管理 ,  民有林 ,  *木材生産 ,  植生遷移 ,  産地 ,  *真正双子葉類
準シソーラス用語： 植生変遷 ,  生産地

著者キーワード (8件)： 御蔵島 ,  ツゲ ,  部分林 ,  村有林 ,  Mikura-jima Island ,  Japanese boxwood ,  profit-sharing forest ,  municipal forest

分類 (2件)： 木質材料の製造・加工一般  (FF05031B) ,  森林経営・経理  (FF01030I)

引用文献 (27件)：

• 初島住彦「ツゲ科」佐竹義輔編『日本の野生植物 木本II』平凡社,1989年,45~46頁
• 梶 幹男「ツゲ属」日本林業技術協会編『森林・林業百科事典』丸善,2001年,695~696頁
• 片山茂樹「三宅島御蔵島の産業」『林業経済』Vol. 4 (6),1951年,30~35頁
• 木村 誇,岡野哲郎,荒瀬輝夫「御蔵島における常緑広葉樹林の林分構造 (I)-ツゲを交えるスダジイ風衝林-」『中部森林研究』No. 54,2006年,13~14頁
• 岸 洋一,宍倉克俊,藤岡牧夫,深見幹朗「御蔵島におけるツゲノメイガの異常発生」『森林防疫』Vol. 59 (5),2010年,27~30頁

タイトルに関連する用語 (3件)： 東京 ,  御蔵島 ,  制度