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J-GLOBAL ID:201902261319065562   整理番号:19A2330440

ドマニシで出土した前期更新世の歯のエナメル質のプロテオームから明らかになった,ステファノリヌス属の系統発生

Early Pleistocene enamel proteome from Dmanisi resolves Stephanorhinus phylogeny
著者 (58件):
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巻: 574  号: 7776  ページ: 103-107  発行年: 2019年10月03日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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古代DNAの塩基配列解読によって,絶滅タクソンの種分化,移動,混合事象の再構築が可能になっている。しかし,古代DNAの不可逆的な死後分解のために,永久凍土地域を除いて,その回収は年代が約50万年前までの標本に限られてきた。一方,タンデム質量分析法では,約150万年前のI型コラーゲンのアミノ酸配列解読が可能になっており,白亜紀の化石にタンパク質の痕跡の存在が示唆されているが,系統発生学的な使用は限られている。分子的な証拠がないために,前期更新世および中期更新世の複数の絶滅種の種分化に関しては議論が続いている。今回我々は,南コーカサスのジョージアのドマニシ遺跡から出土した,約177万年前のステファノリヌス属(Stephanorhinus)の一種の歯に由来するエナメル質のプロテオームを用いて,更新世ユーラシアのサイ類の系統発生学的な関係に取り組んだ。分子系統解析の結果,このステファノリヌスは,ケサイ(Coelodonta antiquitatis)およびメルクサイ(Stephanorhinus kirchbergensis)によって形成されるクレードの姉妹群として位置付けられた。我々は,ケサイ属が初期のステファノリヌス属系統から進化し,ステファノリヌス属には少なくとも2つの異なる進化系統が含まれていたことを明らかにする。従って,ステファノリヌス属は現時点では側系統であり,体系的な再考が必要である。我々は,前期更新世の歯のエナメル質のプロテオーム解析が,古代のコラーゲンやDNAに基づく系統発生学的な推論の限界を克服できることを実証する。我々の手法からはまた,ドマニシで出土した他の標本について性別や分類学的な帰属に関するさらなる情報が得られた。今回の知見は,古代の歯のエナメル質(脊椎動物の最も硬い組織で,化石記録に非常に豊富に存在する)のプロテオーム研究が,古代DNAの保存に関して現在知られている限界を超えて,分子進化の再構築を前期更新世までさらにさかのぼらせ得ることを明らかにしている。Copyright Nature Japan KK 2019
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遺伝子の構造と化学  ,  進化論一般 
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