抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,日本語述語項構造解析に分野適応の技術を導入することを提案する.述語項構造がアノテーション付けされた現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ-PAS)において,メディアの違いにより項の種類の出現頻度が異なることがわかった.特に外界照応においてその傾向は顕著である.過去の日本語述語項構造解析の多くは,新聞記事コーパスを対象にしているために,この傾向には注目していなかった.この問題に取り組むため,まず,RNNベースの述語項構造解析器をベースラインとして使用し,3種類の異なる分野適応技術とその組み合わせを導入した.現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ-PAS)を用いた評価実験では,述語項構造解析には分野依存性があることがわかった.特にガ格とヲ格の解析では,分野適応が日本語述語項構造解析の性能向上に有効であることが確認され,QAテキストの解析においてベースラインと比較しF1値が最大で,0.030向上した.(著者抄録)