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J-GLOBAL ID：201902266620317705   整理番号：19A2185383

石灰窒素散布後の耕起時期が漏生イネの出芽・苗立ちに及ぼす影響

Effect of Timing of Tilling after Application of Lime Nitrogen on Emergence and Seedling Establishment of Volunteer Rice (Oryza sativa L.)

著者 (6件)： 大平陽一 (農研機構中央農業研究センター) ,  白土宏之 (農研機構東北農業研究センター) ,  川名義明 (農研機構東北農業研究センター) ,  伊藤景子 (農研機構東北農業研究センター) ,  今須宏美 (農研機構東北農業研究センター) ,  佐々木良治 (農研機構中央農業研究センター)
資料名： 日本作物学会紀事  (Japanese Journal of Crop Science)
巻： 88  号： 3  ページ： 168-175(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： G0811A  ISSN： 0011-1848  CODEN： NISAAJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 多用途向け多収性水稲品種に由来する漏生イネの発生を効果的に抑制するために,石灰窒素散布後の耕起時期が漏生イネの出芽・苗立ちに及ぼす影響を気象条件も考慮して検討した.ポット試験で土壌表面の種子に石灰窒素を散布し,適宜散水しながら3~20日経過後に石灰窒素,種子および土壌を混和して出芽させると,混和までの日数が長いほど出芽率が低下した.一方,石灰窒素散布直後の混和や乾燥条件では出芽が抑制されなかった.稲ワラを取り除いた圃場に種子を散播することで疑似的な脱落籾を作出した試験においても,石灰窒素散布直後に耕起すると漏生イネの苗立ち抑制効果が得られなかった.石灰窒素散布後に耕起を行う場合,散布日から耕起日までの平均気温が11~15°Cで適度な土壌水分があれば,耕起までの期間を少なくとも2週間とすることで漏生イネの発生は抑制されると考えられた.稲ワラが有る条件でも,石灰窒素散布後に一定期間を経てから種子を土中に埋設すると越冬後の発芽率は低下することが明らかになった.しかし,稲ワラが無い条件と比較して石灰窒素の効果は半減以下になると推察された.(著者抄録)

シソーラス用語： *石灰窒素 ,  施肥 ,  耕うん ,  イネ ,  *出芽 ,  *植物成長 ,  肥効 ,  発芽 ,  稲藁
準シソーラス用語： 耕起 ,  *苗立ち

著者キーワード (14件)： 耕起時期 ,  出芽 ,  水稲 ,  石灰窒素 ,  多収性水稲品種 ,  苗立ち ,  漏生イネ ,  Emergence ,  Establishment of seedling ,  High-yielding rice cultivar ,  Lime nitrogen ,  Oryza sativa L. ,  Timing of tilling ,  Volunteer rice

分類 (2件)： 稲作  (FC03020C) ,  施肥法・肥効  (FB05030Y)

引用文献 (15件)：

• Gomez, K.A. and Gomez, A.A. 1983. Statistical procedures for agricultural research Second edition. Wiley-Interscience, New York. 298-308.
• 細井淳・青木政晴・酒井長雄・牛木純 2008. 水稲極早生品種の早期移植栽培による雑草イネ (トウコン) の出芽抑制効果. 日作紀 77 (別 1): 54-55.
• 岩井正志・澤田富雄 2007. コシヒカリほ場における飼料イネ漏生個体の特徴. 日作紀 76 (別 1): 46-47.
• 春日政夫・山井英喜・青山達也・小川和雄・吉田宣夫 2005. 飼料イネの栽培・調製の省力化と飼料加工技術の確立. 2. サイレージ調製過程および圃場における穂発芽性の解明と飼料イネ漏生籾の発生状況把握. 埼玉農総研研報 4: 119-122.
• 日本石灰窒素工業会 1999. 農薬登録内容,残留性 (土壌,作物). http://www.cacn.jp/. (2018/10/3 閲覧).

タイトルに関連する用語 (6件)： 石灰窒素 ,  散布 ,  耕起 ,  漏生イネ ,  出芽 ,  苗立ち