抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,不連続輪の同一林分における発生頻度を検証し,不連続輪の発生への肥大成長速度と樹齢の効果,ならびにその種間差について統計学的に明らかにすることを目的とした.福岡県篠栗町の暖温帯性広葉樹二次林に生育する17種の常緑広葉樹と14種の落葉広葉樹の計435個体から幹基部の円板を採取した.不連続輪の発生数に対する樹齢と肥大成長速度の効果,および樹齢と肥大成長速度の効果の種間差を一般化線形混合効果モデルによって評価した.不連続輪の発生は31種中29種330個体において確認され,その個体数は採取個体の75%を占めた.調査地に分布した多くの樹種,多くの個体で幹の基部において頻繁に不連続輪が起こっていたことになり,1方向からの年輪測定では樹齢の過小評価が生じる危険性が示された.個体あたりの不連続輪数は肥大成長速度に比例して減少し,樹齢に比例して増加した.一方で,不連続輪に対する肥大成長速度の効果は樹種によって違った.(著者抄録)