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J-GLOBAL ID:201902269164834393   整理番号:19A1177985

四万十川流域モミ天然林生態系におけるプロトン収支

The proton budget of a fir forest ecosystem in Takatori in the Shimanto River Basin.
著者 (5件):
資料名:
巻: 28  号:ページ: 1-10  発行年: 2019年02月28日 
JST資料番号: L2858A  ISSN: 1342-9493  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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高知県四万十川流域の鷹取集水域のモミ天然林においてプロトン収支を明らかにした。主要な物質の降水による負荷量と渓流水による流出量を2011-2015年に測定した。樹木の養分吸収量速度は,隣接する流域における過去の調査から推定した。プロトンの生成量と消費量はそれぞれ,11.30kmolc ha-1yr-1,10.60kmolc ha-1yr-1であった。プロトン生成における大気の供給,窒素の形態変化,炭酸の解離,カチオンの吸収,アニオン無機化の寄与率は,それぞれ,3%,8%,56%,12%,21%であり,炭酸の解離の割合が最も大きかった。プロトン消費においてはカチオンの風化が大きな割合(94%)を占めた。カリウム,マグネシウム,カルシウムについて,土壌の供給量に対する植物の吸収量の割合は,それぞれ,98.2%,52.8%,57.2%であった。一方,これらの物質について土壌の交換態プールの平均滞留時間を計算すると,それぞれ,3.0年,6.2年,2.2年であった。これらの結果より,樹木は土壌のカリウムを最も効率的に吸収すること,カルシウムは土壌の交換態プールが少ないことが示唆された。プロトン収支法を用いて塩基性カチオンの風化速度を推定することで,多雨地域の天然林の物質循環の特徴を明らかにすることができた。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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物質の代謝  ,  植物に対する影響 
引用文献 (31件):
  • Aber, J.D., Nadelhoffer, K.J., Steudler, P. and Melillo, J.M. (1989) Nitrogen saturation in northern forest ecosystems. Bioscience 39: 378-386.
  • Ando, T., Chiba, K., Nishimura, T. and Tanimoto T (1977) Temperate fir and hemlock forest in Shikoku. In: Shidei, T. and Kira, T (eds) Primary productivity of Japanese forests: Productivity of terrestrial communities JIBP Synthesis Vol16. University of Tokyo Press, Tokyo, pp. 213-245
  • 浅野友子・大手信人・内田太郎・勝山正則 (2000) H+収支を用いた森林植生が酸中和機能に与える影響の評価. 日林誌 82: 20-27
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  • Austin, A.T. and Vitousek, P.M. (1998) Nutrient dynamics on a precipitation gradient in Hawai'i. Oecologia 113: 519-529
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