抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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大気海面間では常に運動量交換がなされている.一般的に運動量交換の指標となる運動量交換係数(抵抗係数)は風速とともに単調増加すると扱われてきた.この運動量交換係数は大気の剪断応力のみを考慮するが,暴風雨下で大気中に存在する砕破飛沫(以下,飛沫)及び雨滴により生じる剪断応力は加味しない.先行研究では,風速が25 ~ 30 m/sを越えると,飛沫が海面を覆うことで気泡を含んだ海洋と飛沫を含んだ大気の二層構造を形成し,風速が30 ~ 40 m/sとなると運動量交換係数が極大値となることを示した.暴風雨時は飛沫のみではなく雨滴が存在するため,雨滴は運動量交換に影響をもたらす可能性がある.しかし双方の影響は分類できていない.本研究は,Andreas(2004)による飛沫に起因する運動量交換係数に雨滴の影響を考慮した式を提案した.同式から,風速23 ~ 38 m/s程度において運動量交換係数は強降雨ほど減少し,それ以上の風速では飛沫の影響により運動量交換係数は減少することを示した.(著者抄録)