抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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南太平洋諸島は,隔離,距離および狭さ(Kobayashi,1994)のような地理的条件により,サイクロンの頻繁地である。ほとんどの人々は小規模な農民であり,彼らは一定の収入を持っていない。自然災害がそれらの村を襲うとき,彼らは建設材料を購入することができなくて,そして,仮設住宅を再建することができなかった。したがって,農村住宅は自然災害に対してより脆弱になる(Mage,2016)。2016年2月に,フィジーは過去20年間に地域で発生した最大のサイクロンであるサイクロン・ウィンストンに襲われた。フィジー政府は,約540000人(人口の60%)が影響を受け,約30000戸の住宅が破壊されたと推定した。住宅の再建は,建設材料を購入するための電子カード(e-カード)を提供し,サイクロンからより抵抗性のある住宅を建設することを目的とした「HELP FOR HOMES(HFH)」プロジェクトを通して可能になった。彼らはまた,現代住宅の建設マニュアルを作り,HFH応募用紙とともに被災家庭に与えた。本研究の目的は,フィジー農村における住宅建設の状況を観察し,また,いかにして村民がサイクロン後の政府支援によって住宅を再建したかを確認することである。サイクロンで最も被害を受けた農村地域の1つは,「Bure」として知られている多くの伝統的なフィジー住宅と現代の住宅が位置しているナバル村である。本研究は,文献レビュー,定性的および定量的アンケート調査を,ナバル村における119家庭について行った。また,主要なインタビューを,Ba地区自治体およびいくつかの政府省庁に対して実施した。研究成果は,HFHがフィジーで被害を受けた37100戸の家庭にeカードを提供したことを示したが,配布は産業材料の不足のために遅れた。ナバル村においては,コミュニティは常に通常の生活におけるBureの維持のために協力し,その結果,サイクロンの後に彼ら自身によってBureを迅速に修復することができた。彼らは,2018年9月までに政府支援で62の現代住宅を再建した。しかし,住宅の質は村の大工の腕に依存していた。彼らは,政府によって提供された建設マニュアルを参照しなかった,そして,フィジーには鋼板を用いた地域現代住宅のための建築コードがなかった。したがって,HFHがBuild Back Betterを達成したと言うことは困難である。アンケート調査により,現代の住宅と比較して安全な住宅として「Bure」を選択した回答者が75%あり,現代住宅の鋼板屋根(残骸)は人々を傷つける可能性があるが,一方葺き屋根は脅威ではないことが分かった。しかし,現代住宅が容易で迅速に建設することができるので,彼らはそれをシェルターとして再建住宅として現代住宅を選択した。結論として,Build Back Betterを達成するために,通常の時間において地域の大工を訓練することが良く,フィジー政府は,耐サイクロン性の地方の現代住宅のために建築コードを確立するべきである。加えて,伝統的住宅の再建も,フィジーにおける住宅再建において考慮するべきであった。これは熱帯島における快適な環境を反映し,島における伝統的な建築知識を強化することである。災害後の住宅再建の方式は,現代住宅以外にも自然資源による従来の住宅を含むべきであった。(翻訳著者抄録)