抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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異なる混合比と材料を用いた壁土試料を,熊本(八代,多良木,阿蘇,および天草),埼玉,および京都の新しい土といくつかの再生土を用いて作成した。土壁の機械的性質を理解するために,圧縮試験と二面剪断試験を行った。次に,このデータを用いて重回帰分析を実施し,圧縮強さ(σ
max)と剪断強さ(τ
max)の推定式を計算した。最初に,150×150×60mmブロックの圧縮試験と60×60×180mmブロックの二面剪断試験を行い,以下の項目を確認した。八代の新しい土壌の場合:・圧縮試験片サイズが100×100×60mmブロックまでサイズが減少するに連れて,σ
maxおよびその分散が増加した。・中塗土のσ
maxは下塗土のものより高かったが,τ
maxはわずかに異なった。さらに,中塗土は脆性破壊挙動を見せたが,下塗土には比較的高い靭性があった。・いくつかの再生土のσ
maxは新しい土のそれより高かったが,これらの土を混合した時でも,σ
maxとτ
maxは増加しなかった。・藁含有量が5%から8%まで増加した時でさえ,σ
maxとτ
maxはほぼ変化がないままであった。・7から90日までの熟成期間において,σ
maxとτ
maxは1.2~1.3倍増加した。・中塗土の中の砂の量が増加した時でも,σ
max,Young率,および剪断剛性は減少した。・試料を粗粒土と細粒土に分類したとき,粗粒土のσ
maxは細粒土のそれより高かった。しかし,粗粒土と再生土のτ
max/σ
maxは0.6~0.7であり,そして,細粒土のそれは0.8~1.0であり,それらの強度比は2つのグループに分類された。・土の影響は,新しい京都土壌で有意であるように見えた。重回帰分析を用いて以下の結果を得た。すなわち,下塗と中塗土のσ
maxは,粘土の質量百分率および泥漆喰の含水量と最高の相関(相関係数R=0.9)があった。τ
maxは,壁土の塑性指数および風乾含水量と最高の相関(R=0.85)があった。・(1)と(2)の説明変数を用いてσ
maxを推定することが可能であり,そこでは,(1)は,下塗と中塗土の細砂質量百分率と密度および泥漆喰の含水量であり,(2)は,粗粒分質量百分率,塑性限界,および下塗り土の風乾含水量である。・下塗り土の泥漆喰密度,細砂質量百分率,塑性指数,および風乾含水量の説明変数によってτ
maxを推定することができるが,粗粒土または細粒土として分類されるσ
maxの平均によっても推定できる。しかし,これらの重回帰方程式は,試料形態,材料のタイプ,および混合比が制限されるため,一般的汎用性の程度は比較的低い。将来,著者らは,土のタイプをさらに増加させて,一般的汎用性の高い重回帰方程式を導出する。(翻訳著者抄録)