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J-GLOBAL ID:201902280651902776   整理番号:19A1875195

福島とチェルノブイリに見る地域社会の変容 意識集合による地域デザイン手法の開発に向けて

A Change of Community in Fukushima and Chernobyl: Toward a Development of Regional Design Method by a Set of Consciousness
著者 (1件):
資料名:
巻: 54th  ページ: WEB ONLY  発行年: 2017年 
JST資料番号: U1657A  資料種別: 会議録 (C)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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筆者は,地域社会とはわれわれの意識内に生成される概念であり,地域という概念もまた同様であると考える。そこで筆者は,個々人の意識に内在する地域社会やそれを含む地域像を共有化する技術を開発することにより,従来の地理的・領域的な地域デザインを補完する,地球上に関係的で伸縮自在な地域デザインを構想することができるのではないかと考える。本稿では,地域社会を継承することが最も困難であると思われる原発事故被災地域をモデルに,上記の地域デザインの可能性を探った。筆者は,2012年以降現在に至るまで,福島原発事故被災地域の住民と交流を続け,そこで住民意識の変容を見出した。差別や孤立感によって地域社会は著しく分断された。また,筆者は調査団の一員として2016年の11月に,ベラルーシからウクライナにかけて,チェルノブイリ原発事故被災地域を訪ねた。筆者はそこで,福島で見てきたものと同じ構造の住民意識と出会った。そしてそこには,多くの復興に向けた活動や福島への共感があった。本論文では,文献および現地調査によって,2つの被災地域における地域社会の変容過程を追跡した。その結果,原発事故からの経過時間を考えると,事故から6年経過した福島における住民意識と,31年経過したチェルノブイリにおける住民意識には時差があるものの,同時期の傾向には共通する意識を読み取ることができた。従って,両地域社会の制度や文化は異なるものの,福島の今後の地域社会を考えるに際し,チェルノブイリの同時期における住民意識の変化は重要な意味を持つと考えられる。ある地域社会の住民意識の集合は,ズームアウトした上位の地域社会の住民意識の集合へと連続的につながり,その積集合は抽象度を高め,和集合は要素を拡大する。意識集合という地域のとらえ方によって,福島とチェルノブイリの間には,越境(脱領域)的に共有された地域性を読み取れる可能性があることが明らかになった。このことが,原発事故被災地の地域デザインの展開に新たな道筋を示すであろう。またさらには,私たちの置かれた人口減少社会下の地域デザインにも当てはまるように思われる。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
開発,再開発,都市整備  ,  原子炉安全一般 

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