抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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バインダーレス接着の手法をイナワラに適用し,バインダーレスボードの製造を試みた。イナワラ特有の表面構造,ワックスが接着を阻害するため,ボード性能を改善する方法として蒸煮処理の効果を検証した。チップ状のイナワラを200°C,1.5MPaにて10/20分間蒸煮処理し,乾燥・粉砕後ボード製造に供した。その結果,機械的性能・物理的性能ともに向上し,さらに蒸煮処理後に微細粉砕処理を加えた場合,JIS A5905繊維板MDF30タイプの基準値0.5MPaを満たすはく離強さ0.6MPaを得た。蒸煮に伴い,ヘミセルロースが分解し生成したフルフラールは,イナワラに残存せずに気化した一方,セルロースが分解して生成したヒドロキシルメチルフルフラールはイナワラに残存し,熱圧締の段階で自己接着に寄与する可能性が示された。ワックスは除去されないものの,簡便な前処理で高い接着性能及び耐水性を得た。(著者抄録)