抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究は伝統林業地である鳥取県智頭町の全世帯を対象としたアンケート調査により森林所有者の現状を明らかにした。特に,近年の農林業センサスでは把握が不可能になった小規模の森林所有者の動向に注目し,階層区分を行って分析した。その結果,半数以上の世帯が森林を所有しており,智頭町において森林や林業の問題は,その関わり方の程度に差はあっても,多くの世帯に関わる問題であると示された。人工林を所有する森林所有者のうち,人工林1ha未満の森林所有者が41%,3ha未満が67%となり,雑木林の所有規模はさらに小さく,数の上では小規模所有者が中心であった。回答者は60代以上が80%を占め,農林業を主業とするものは少なく,農地面積は小規模であった。そのため,農林複合経営によって労働や資本の利用効率を高めている森林所有者は限られていた。管理に関する主観的な評価は,どの項目も比率で見れば3ha以上層が高いが,森林所有者の数から見れば3ha未満層が同等か上回っていた。継承予定者がいる割合は3ha以上層の方が高かった。(著者抄録)