文献

J-GLOBAL ID：201902291287684771   整理番号：19A0843082

CO₂還元に対するPt酸化物の電極触媒活性

Electrocatalytic Activity of Pt Oxide Electrode for CO₂ Reduction

著者 (3件)： 大久保敬祐 (秋田大学大学院 理工学研究科 物質科学専攻 大学院生) ,  高橋弘樹 (秋田大学大学院 理工学研究科 物質科学専攻 助教) ,  田口正美 (正会員 秋田大学大学院 理工学研究科 物質科学専攻 教授)
資料名： Journal of MMIJ (Web)  (Journal of MMIJ (Web))
巻： 135  号： 2  ページ： 8-14(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： U0755A  ISSN： 1884-0450  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 人間活動の影響により,大気中のCO₂濃度が,極端な気象事象が起こり得るレベルに達し,世界の持続的な気候変動の可能性を高める。これに対処するために,CO₂排出量を,著しく減少させなければならない。発電と産業は,CO₂生成に大きく寄与する2つの部門であり,火力発電所と工場によって生成されるCO₂量の減少は,気候変動対処に重要な寄与をできる可能性がある。これらの発生源におけるCO₂の電気化学的還元は,問題の解決策と考えられる。本研究では,CO₂の電気化学的還元におけるPt酸化物電極の活性を硫酸溶液中で調べた。Pt酸化物電極は,CO₂電気化学還元の逆反応であるメタノール酸化反応に対して優れた活性を示した。CO₂飽和H₂SO₄溶液中のPt酸化物電極のサイクリックボルタンメトリーは,0.6~0.8V対SHEで明確なアノードピークを示し,これはAr脱気電解質では観測されなかった。従って,アノードピークはカソード分極中のCO₂の還元生成物の再酸化に関連することが分かった。CO₂還元のためのPt酸化物電極の活性はPt電極のそれよりはるかに高かった。Pt電極でほとんど検出されない残留酸素が,Pt酸化物電極上でのCO₂電気化学還元の活性を改善すると結論した。CO₂還元後の電解液のガスクロマトグラフィー-質量分析は,還元生成物が主にCH₃OHであることを明らかにした。これらの結果は,CO₂をCH₃OHに変換するための新しい電気化学還元システムの開発に非常に有用である。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *電極触媒 ,  *触媒活性 ,  *酸化白金 ,  スパッタ蒸着 ,  膜電極 ,  *二酸化炭素 ,  *還元 ,  脂肪族アルコール ,  *サイクリックボルタンメトリー ,  カソード還元 ,  ガスクロマトグラフィー ,  硫酸 ,  白金触媒 ,  電気化学反応
準シソーラス用語： 電気化学還元

著者キーワード (8件)： - ,  - ,  - ,  - ,  - ,  - ,  - ,  -

分類 (2件)： 電気化学反応  (CB07050F) ,  エネルギー消費・省エネルギー  (LD01000B)

物質索引 (1件)： メタノール

引用文献 (27件)：

• 1) Abnormal weather report 2014, (Japan Meteorological Agency, Tokyo, 2014), pp.2.
• 2) Paris Agreement, Article 4, Paragraph 1, (2015).
• 3) M. Billsona and M. Pourkashaniana, Energy Procedia, 114 (2017), 5659-5662.
• 4) H. Ishida, T. Terada, K. Tanaka and T. Tanaka, Inorg. Chem., 29 (1990), 905-911.
• 5) T. Ogata, S. Yanagida, B.S. Brunschwig and E. Fujita, J. Am. Chem. Soc., 117 (1995), 6708-6716.

タイトルに関連する用語 (5件)： CO2 ,  還元 ,  Pt ,  酸化物 ,  電極触媒活性