抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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二核Ru錯体におけるプロトン結合電子移動(PCET)過程から生じるプロトン移動に基づいて,バイオ膜によって触発された新しいタイプのメムリスタを提示した。それにより,上記Ru錯体とプロトン伝導性高分子に基づく二端子デバイスを概念実証として構築した。二つのITO電極を,末端と2,6,2′,6′-テトラキス(ベンゾイミダゾール-2-イル)-4,4′-ビピリジン(RuNH-OH)または1,3,1′,3′-テトラキス(ベンゾイミダゾール-2-イル)-5,5′-ビフェニル(RuCH-OH)架橋配位子の両方にテトラホスホン酸リンカーを持つ二核Ru錯体で別々に修飾し,両ITO電極は異なるRu(II/III)酸化還元電位とpK_a値を持つPCET過程を示した。プロトン伝導性高分子であるポリ(4-ビニルピリジン)(P4VP;pK_a=4~5)を2つの修飾ITO電極間にサンドイッチし,タイプITO|(RuNH-OH)_3|P4VP|(RuCH-OH)_3|ITOの2端子デバイスを構築した。最初に,RuNH-OHおよびRuCH-OH中の金属中心の酸化状態はそれぞれRu(II)およびRu(III)であった。二つのITO電極間にバイアス電圧を印加すると,高い電流状態と低い電流状態は,Ru(II/III)酸化還元反応により約±1.10Vでスイッチする。RuNH-OH|P4VP及びRuCH-OH|P4VP界面において,プロトンはRu(II)NH-OHから放出され,これらの条件下でRu(III)CH-OHからRu錯体のpK_a値の変化で駆動される。修飾Ru膜上のレドックス反応は,2つの電極間に大きなプロトン勾配を形成し,P4VP層(pK_a=4~5)を通してプロトン伝導度を増強した。印加バイアス電位を反転したとき,pK_a勾配は元の状態に戻り,電流は減少した。このようなプロトン伝導性増強は,バイオ膜におけるプロトン勾配によるプロトンの輸送に関連している。したがって,PCETを示す金属錯体を含む現在のプロトン配位ネットワーク膜は,シナプスの機能を模倣する新しいタイプのメムリスタデバイスの設計のための新しい道を開くはずである。Copyright 2019 Royal Society of Chemistry All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】