抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,農業法人が行っている障害者福祉事業所等への農作業等の委託状況を把握し,農福連携の活性化のための方策を検討することを目的とし,農業法人の経営者を対象にアンケート調査を行った。主な結果は以下の通りである。委託状況については,「現在委託中」が17.1%,「過去に委託したことがある」が16.3%,「今後,行いたい」が26.5%,「今後も行う予定はない」が40%であり,現在委託中の95%以上は,今後も委託を維持・拡大したいと答えている。委託のきっかけは,障害者福祉事業所等からの依頼が約6割以上を占めている。委託時期は,5割以上が「年間を通して」委託しており,作業に関わる障害者数は一日平均3.2人~5.8人,施設職員は1.1人~2.1人である。委託規模は,年間30万円未満が5割以上を占めている。委託法人のうち,約24%は農福連携の仲介組織を利用しており,仲介組織を利用している法人はそうでない法人より委託継続意向が強いこと,コーディネーターや施設職員の支援に対する満足度が高いほど委託継続意向が強いことが分かった。必要な支援策については,5割以上が「現場で障害者へ作業を指導するサポーター」や「農業側と福祉側のマッチング」が必要と答えている。考察では,以上の結果を踏まえ,農福連携を活性化するための支援策や,仲介組織及び障害者事業所等に求められる実践的な取り組みについて提案を行った。(著者抄録)