抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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製材の日本農林規格の基準を満たすための天然乾燥操作を明らかとすることを目的に,スギおよびヒノキの心持ち無背割り正角を対象とした天然乾燥試験を行った。乾燥開始時期(夏季,冬季),実施場所(屋外,屋内)および目標含水率(30%,20%)がそれぞれ異なる天然乾燥を行い,所要日数を調べるとともに,表面割れの発生量を試験条件間で比較した。また,天然乾燥後の試験材を仕上げ加工し,屋内にて約1年間静置した。このときの表面割れの変化を試験条件間で比較した。結果,天然乾燥日数は乾燥開始時期や目標含水率の違いに影響を受けることが確認された。スギ正角,ヒノキ正角とも,夏季から乾燥を開始して含水率30%に調節する場合の日数が最も短く,冬季から乾燥を開始して含水率20%に調節する場合の日数が最も長かった。天然乾燥時に発生する表面割れ長さは,実施場所の違いに影響を受けることが確認された。スギ正角,ヒノキ正角とも,屋内での割れ長さは,屋外でのそれに比べて小さかった。静置期間中における表面割れの進展は,天然乾燥時の目標含水率の違いに影響を受けることが示された。スギ正角,ヒノキ正角とも,含水率30%に調整された材は,含水率20%に調整された材に比べ,その後の表面割れの進展が大きくなる危険性が示唆された。(著者抄録)