抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,金沢市の歴史的建築物の現状と補助金システムに関するデータを収集した。調査を通して得たデータを,他の自治体とそれらの補助金システムと比較し,結果を分析した。歴史的建築物の再建計画と改修における専門家の意見も調査して分析した。さらに,それらの状況を調査し,金融援助システムの可能な問題点を指摘するために,それらを改修し利用する歴史的建築物の所有者をインタビューした。金沢市の歴史的建築物の支援システムは一定の効果を持つが,様々な問題もある。金融援助システムの大きな課題は時間制約である。金沢では,9月に年度末まで計画・交渉・適用が行われなければならないが,建設は次の年度に開始するので4月からになる。さらに,建設期間は年度を超えてはならない。9月から4月にかけて建設工事を行うことができず,4月にスタートすると熟練建設作業者が雇用するのが難しい。可能な解決策として,京都市におけるシステムでは10月に補助金の承認直後に補助工事を開始することができるので,例として参考となり,さらに2年度のスパンにわたって工事を行うことができる。もう一つの問題は,改修プロジェクトの財政的援助を受けるための現在の基準が厳しすぎて,高い改修コストをもたらすということである。現在の基準を緩和すること,または,より簡単な基準の新しい再生プロジェクトを追加することで,再生プロジェクトを簡単に開始することができて,さらに,市当局はより多くのプロジェクトを支援することができる。歴史的建築物の所有者と利用者による適切な情報の配布は,同様に問題であった。適切な情報と相談を提供する有用なシステムが必要である。成功したプロジェクトに関する公共データは,歴史的建築物の保存と利用の具体的な計画を助け,また,改修プロジェクトの概算コストを計算することは,多くの必要条件の一部にすぎない。(翻訳著者抄録)