抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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N-複素環カルベン(NHC)は1960年代以来有機金属錯体の配位子として知られているが,これらのカルベンはArduengoらが1991年に金属フリーのイミダゾール-2-イリデンの単離を報告した。2001年に,CrabtreeらはNHC異性体,すなわちイミダゾール-5-イリデンを特徴とするいくつかの錯体を報告した。2009年に,イミダゾリウム塩のC-2位置を保護するために,脱プロトン化がC-5位で起こり,イミダゾール-5-イリデンが単離できることを示した。過去10年間にわたって,Pd(II),Cu(i),Ni(II),Fe(0),Zn(II),Ag(i),およびAu(i/III)金属ベース前駆体を用いて,安定なaNHCを用いて触媒の範囲を設計した。これらの触媒をSuzuki-Miyaura交差カップリング反応,C-H結合活性化,脱水素カップリング,Huisgen1,3-双極環状付加(クリック反応),ヒドロヘテロアリール化,ヒドロシリル化反応およびカルベンの移動挿入のような種々の有機変換に利用した。K(i),アール(III), Zn(II), Sn(II), Ge(II,およびSi(ii/iv)を含む主族金属錯体も合成した。それらの中で,K(i),Al(III)およびZn(II)錯体を,室温でのカプロラクトンおよびrac-ラクチドの重合に用いた。加えて,aNHCの優れた求核性に基づいて,それらのnNHC異性体のそれと比較して,それらは二酸化炭素(CO_2),亜酸化窒素(N_2O),テトラヒドロフラン(THF),テトラヒドロチオフェンおよび9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9BBN)のような小分子活性化に使用された。aNHCは,室温での種々の環状エステルの開環重合のための効率的な金属フリー触媒であることも示されている。それらは,ε-カプロラクトン重合のための最も活性な金属フリー触媒である。最近,aNHCはCO2を用いたアミドの金属フリー触媒ホルミル化と大気CO2を含む二酸化炭素の環境条件下でのメタノールへの接触還元を成功裏に達成した。配位子としてaNHCを特徴とする他の遷移金属錯体を調製し,触媒作用に用いたが,本レビュー論文では単離aNHCで得られた結果を要約した。Copyright 2020 Royal Society of Chemistry All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】