抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々はミリ波サブミリ波における広帯域多色カメラの開発を進めている。本カメラで計画している広帯域多色連続波観測を実現するうえで必要な光学フィルターの特性は,130-295GHz帯の帯域幅をカバーし,かつカットオフが急峻なバンドパスフィルターである。本カメラに搭載するフィルターとして複数個のメタルメッシュフィルターの利用が検討されている。我々は,商用のFPC(フレキシブルプリント基板)製造技術を利用したメタルメッシュフィルターの開発を行った。メタルメッシュフィルターに関してその設計技術と専用の製造装置が必要なためにコストや納期などの面から入手性が悪かったという状況が背景にあり,本開発は設計が比較的簡単に行えること,および商用の基板製造技術で製作できることを示して入手性を広く改善することを目的とする。まず汎用物理シミュレーションソフトCOMSOL RF moduleを用い,導体のメッシュパターンに対する電磁波の透過率と反射率の周波数依存性を解析した。その結果,フィルターに最適であると期待されるパターンが,六角格子型のメッシュを最適な間隔で数層積層したものであると結論づけた。次にシミュレーション結果を元に回路基板同様の手法で複数のメッシュパターンについて設計と試作を行い,試作品の目視とTHz-TDSを用いた透過率の測定によって評価した。今後は,今回のシミュレーションと測定結果の比較により判明した製造上の効果をメッシュパターン設計にフィードバックしてフィルターの最適化を行ってゆく予定である。(著者抄録)