抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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・価値は主観的概念であるが,制度化されるとある「価値」がその計算方法によって固定化され,結果的に社会を構成。
・会計もそのような制度の1つ。
・会計は,対象に金額を付与することで価値を計算するのみならず,価値の概念まで創造することができるが,その典型が「公正価値」。
・現在の公正価値の不合理がどこに存在するのか指摘することは難しいが,本稿は会計基準や専門家の議論の中に「公正」の概念が確認できるか否かを検討。
・その結果,会計基準における公正価値の位置づけは公正の観点からは支持できず,「市場参加者」と「報告企業」の関係の中に公正を議論できる視点があることを提示。
・それは会計に関与する権利の公正であり,権利の公正な配分という観点からすれば,「歴史的原価」より公正価値が望ましいとする主張は正当。
・この点を,意思決定有用性や利益平準化ないし信頼性の担保という基準よりも優先して議論すべきであると主張。