抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イセエビのフィロソーマ幼生の飼育技術の向上を目的として,クライゼル水槽(容量31l)を用いて初期幼生と中期幼生を飼育した時の成長と生残に及ぼす水流の強さと光条件の影響について検討した。3条件の水流の強さ(水槽下部の流速が3-5,6-7,8-9cm/s)でふ化幼生と154日令幼生を1か月間飼育したところ,水流が強いほど生残率が高くなった。成長には水流の3条件間で有意差は見られなかったものの,実験終了時の体長は水流が強いほど大きい傾向が見られた。また,ふ化幼生と47日令幼生を照度が異なる2条件(水槽中央部の照度が1.3,2.2μmol/m
2/s)で1か月間飼育したところ,低照度で飼育した方が幼生の体長は有意に大きかった。以上のことから,クライゼル水槽でイセエビ幼生を飼育する場合には,流速を8-9cm/s,照度を1.3μmol/m
2/sに設定することが有効であることと判断された。これらの条件で飼育成績が良かった要因として,幼生が水槽内で広く分散していたことが考えられた。(著者抄録)