抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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パノラマビデオ技術の進歩により,全方位動画像を提供する360度カメラへの注目が高まっている.アカデミアや実社会の様々な場面で実践されている観察調査に関しても,360度カメラによる調査の高度化や効率化が試みられている.360度カメラを使用することで観察状況の網羅的な記録や,新たな調査や分析のアプローチが期待できる.しかし,観察調査において新たなツールを導入することは,観察者と対象との二者関係を新たなツールを含む三者関係へと変容させてしまう.これについて,調査者は意識的でなければならない.そこで本稿では,360度カメラの導入によって観察調査がどのように再構成されるかについて検討することを提案する.これついて議論するため,調査の熟練者であるエスノグラファを対象としたワークショップを行い,観察調査設計の要素となる21のファインディングスを抽出した.本稿は,これらのファインディングスに基づく考察を示すことにより観察調査において360度カメラを使用する方法の理解に貢献する.(著者抄録)