抄録/ポイント：
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ABSTRACT Shewanella oneidensis MR-1は,種々の電子受容体を用いて呼吸する通性嫌気性菌である。この生物は電子受容体の非存在下で発酵増殖ができないが,そのゲノムはLdhA(推定発酵NADH依存性D-乳酸デヒドロゲナーゼ[d-LDH])とDld(呼吸キノン依存性d-LDH)をコードする。しかし,MR-1におけるLdhAの生理学的役割は不明である。ここでは,MR-1の嫌気的増殖におけるLdhAの役割に対する洞察を得るために,欠失変異体の活性,転写調節および形質を調べた。MR-1およびldhA欠失変異体におけるd-LDH活性の分析は,LdhAがピルビン酸のD-乳酸塩への還元を触媒するNADH依存性d-LDHとして機能することを確認した。in vivoおよびin vitroアッセイは,ldhA発現がMR-1における嫌気性呼吸経路を調節する全体的転写因子である環状AMP受容体蛋白質によって正に調節され,LdhAが嫌気性呼吸との協調において機能することを示唆する。特に,MR-1(ΔNDH変異体)における4つのNADHデヒドロゲナーゼ(NDHs)の欠失変異体は,フマル酸-呼吸条件下でN-アセチルグルコサミン上で増殖する能力を保持したが,ldhAまたはdldの付加的欠失は,この増殖能力のΔNDH変異体を欠失した。これらの結果は,LdhA-DldがNADHからキノンへの電子移動におけるNDHのバイパスとして機能することを示す。本知見は,LdhA-Dld系が,電子受容体制限条件下で時間電子シンクとしてD-乳酸塩を利用することによって細胞内レドックスバランスを管理することを示唆する。IMPORTANC NADH依存性LDHは多様な生物間で保存され,乳酸発酵におけるNAD+再生に寄与する。しかし,このタイプのLDHはShewanella属のメンバーを含む非発酵細菌にも存在するが,これらの細菌における生理学的役割は不明である。ここでは,LdhA(NADH依存性d-LDH)が,S.oneidensis MR-1の糖異化時にNADHからキノンへ電子を移動させるため,Dld(キノン依存性d-LDH)と協調して作用することを示す。著者らの結果は,D-乳酸塩が細胞内電子メディエーターとして作用し,NADHから膜キノンへ電子を移動させることを示した。さらに,呼吸電子受容体が利用できないとき,D-乳酸塩は一時的電子シンクとして機能する。本研究は,電子受容体制限条件下で異化柔軟性を有する非発酵細菌を提供する際のD-LDHsの新しい生理学的役割を示唆する。Please refer to the publisher for the copyright holders. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】
