抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スマートフォンやタブレット型端末の普及によって,位置情報を利用する機会が増加している.我々の目的は,誤差数cmのスマートフォン位置情報に基づいた新たなサービスの創出である.高精度な位置推定手法に動的磁気を用いるものがあるが,スマートフォンの磁気センサのサンプリング周波数では既存手法を利用するのが難しい.本研究では回転磁石マーカを用いて,スマートフォンの2次元移動経路を推定する手法を提案する.回転磁石マーカとは,強力な磁石を回転させて動的磁気を発生させる装置である.本研究では一定時間計測した磁気のパターンから経路を推定する手法を提案し,動的磁気によるスマートフォンの移動経路推定を可能にした.我々はまず,回転磁石マーカによる磁気の影響下で,移動しているスマートフォンが計測する磁気の近似式を導出した.次に,計測した磁気に対して導出した近似式でカーブフィッティングし,スマートフォンの移動経路を推定する手法を検討した.さらに,提案手法による推定精度を評価するため,ベルトコンベアを用いてスマートフォンを移動させて実験した.評価実験の結果,回転磁石マーカからの距離が1mの直線経路で,スマートフォンの移動経路を平均誤差9cmで推定可能であった.また,スマートフォンごとの推定精度を比較した結果,スマートフォンの違いによって推定精度に大きな変化がないことを確認した.また,磁石の回転数と推定精度の関係を調べた結果,回転数が2Hzのときに推定精度が最も向上することを確認した.(著者抄録)