抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,無線LAN中継機のグループ鍵更新仕様に関するメーカ別の解釈の違いによって引き起こされる相互接続性問題に関して原因を調査し,端末側実装での相互接続性改善手法を提案する.無線対応端末がルータや中継機に無線接続する際,暗号化・復号化に必要な鍵を2つ取得する.1つはユニキャスト通信する際に使用するPTK(Pairwise Transient Key),もう1つはブロードキャストおよびマルチキャスト通信する際に使用するGTK(Group Temporal Key)である.家庭用ルータ・中継機の中には,一定時間ごとにGTKを更新し,1つのGTKを長い期間共有しないことで通信の安全性を高める設定が可能なものがある.しかし,中継機のGTK更新の実装仕様により,無線LANネットワーク上の端末間でGTKの不一致が発生する場合がある.その結果古いGTKを持つ端末と,新しいGTKを持つ端末との間でブロードキャストやマルチキャスト通信不能になり,相互接続できない問題が発生する.標準規格であるIEEE802.11iではGTKの更新条件やGTK更新通知を行うタイミング,また端末切断時のアクセスポイント側のGTKの取り扱い方に関して明確に規定されていない.そのため開発者の仕様の解釈により中継機のGTK更新の実装仕様に違いが生じ相互接続性を阻害していると考えた.そこで,このような仕様の解釈の違いが発生する原因を調査し端末側の実装で相互接続性を確保するための手法を提案した.さらに提案手法の評価と考察を行った.(著者抄録)