抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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目的:分泌性中耳炎の病巣組織において、Kazalモチーフのシステインに富む逆転誘導タンパク質(RECK)の発現及び細胞外マトリックスのリモデリング、骨破壊及び細胞アポトーシスとの関連性を検討する。方法58例の開放型乳突改良根治手術或いは完壁式乳突根治手術を受けた分泌性中耳炎患者を選び、術後に分泌性中耳炎病巣組織を残し、同時に外傷による外耳道形成術を受けた44例の患者を取って、術後に正常な外耳道上皮組織を残した。2種類の組織中の以下の指標のmRNA発現量を測定した。RECK,細胞外マトリックスリモデリング分子[マトリックスメタロプロテイナーゼ2(MMP2),トランスフォーミング成長因子β1(TGF-β1),Smad2/3,マトリックスメタロプロテイナーゼ組織抑制因子(TIMP)1,TIMP2];骨破壊分子[Runt関連転写因子2(RUNX2),オステオプロテゲリン(OPG),核因子κB受容体活性化因子(RANK);RANKリガンド(RANKL)およびアポトーシス遺伝子[第10染色体欠失のホスファターゼおよびテンシン相同遺伝子(PTEN),システイン含有アスパラギン酸蛋白質分解酵素3(Caspase-3),Livin;サイクリンD1(CyclinD1)と増殖細胞核抗原(PCNA)。分泌性中耳炎の局部組織におけるRECKmRNA発現量と細胞外基質リモデリング分子、骨破壊分子、アポトーシス遺伝子mRNA発現量との相関性を分析した。【結果】分泌性中耳炎組織において,RECK,TIMP1,TIMP2,RUNX2,OPG,Livin,サイクリンD1,およびPCNAのmRNA発現は,正常外耳道上皮組織より低かったが,MMP2,TGF-β1,およびTGF-β1の発現は,正常外耳道上皮組織より低かった。Smad2/3、RANKL、PTEN、Caspase-3のmRNA相対発現量は正常外耳道上皮組織より高かった(いずれもP<0.05)。分泌性中耳炎組織中のRECKの相対mRNA発現はTIMP1、TIMP2、RUNX2、OPG、Livin、CyclinD1、PCNAのmRNA相対発現量に正相関し、MMP2、TGF-β1、およびMMP2、TGF-β1、PCNAのmRNA発現量に正に相関した。Smad2/3、RANKL、PTEN、Caspase-3のmRNA相対発現量は負の相関を呈した(すべてP<0.05)。結論:分泌性中耳炎の病巣組織において、RECKは低発現を呈し、これは細胞外マトリックスのリモデリング、骨質破壊及び細胞アポトーシスの発生を促進できる。Data from Wanfang. Translated by JST.【JST・京大機械翻訳】