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J-GLOBAL ID:202002241673919382   整理番号:20A0585736

DNA-PKcsはrRNAのプロセシングと造血にKU依存性の機能を果たす

DNA-PKcs has KU-dependent function in rRNA processing and haematopoiesis
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巻: 579  号: 7798  ページ: 291-296  発行年: 2020年03月12日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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DNA依存性プロテインキナーゼ(DNA-PK)はKUヘテロ二量体と触媒サブユニット(DNA-PKcs)からなり,典型的な非相同末端結合修復(cNHEJ)因子である。KUはDNAの末端に結合し,cNHEJを開始し,DNA-PKcsを引き寄せて活性化する。KUはRNAにも結合するが,哺乳類ではこのRNAとの結合が何に関連するのかは分かっていない。今回我々はマウスモデルを用いて,DNA-PKがリボソームRNA(rRNA)生合成と造血に予想外の役割を果たしていることを明らかにする。キナーゼ活性のない不活性化型(kinase-dead)DNA-PKcsを発現させると,cNHEJが起こらなかった。しかし,不活性化型DNA-PKcsの発現と腫瘍抑制因子TP53の欠失の両方が起こっているマウスのほとんどは骨髄疾患を発症したのに対し,cNHEJとTP53発現の両方が障害されている他のマウスでこれまで調べられてきたものは全て,プロB細胞リンパ腫で死亡した。DNA-PKはDNA-PKcsを自己リン酸化し,DNA-PKcsはDNA-PKの基質の中でその性質が最も詳しく解明されている。マウスでDNA-PKcsのT2609クラスターでのリン酸化を阻害すると,18S rRNAのプロセシングにおいてKUに依存した異常が引き起こされ,造血細胞でのタンパク質合成が全般的に妨げられて,骨髄不全が引き起こされたが,S2056クラスターでのリン酸化阻害ではこのような異常は起こらなかった。KUは,細胞内の広範にわたるRNA上でDNA-PKcs構築を促進し,その中には18S rRNAのプロセシングに不可欠なU3核小体低分子RNAが含まれる。U3は精製されたDNA-PKを活性化し,DNA-PKcsのT2609のリン酸化を引き起こした。DNA-PKは,他のcNHEJ因子とは違って,rRNAに依存して核小体内に存在し,SSU(small subunit)プロセソームと共に精製される。まとめると,これらのデータから,DNA-PKはリボソーム生合成の際に,RNAに依存するがcNHEJとは無関係の機能を果たしていて,それにはDNA-PKcsのキナーゼ活性とT2609クラスターでのリン酸化が必要なことが明らかになった。Copyright Nature Japan KK 2020
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分子遺伝学一般 

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