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J-GLOBAL ID:202002241791799422   整理番号:20A0415661

反水素の微細構造の研究

Investigation of the fine structure of antihydrogen
著者 (66件):
資料名:
巻: 578  号: 7795  ページ: 375-380  発行年: 2020年02月20日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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量子力学の基礎に関する1947年の歴史的なシェルター・アイランド会議において,ウィリス・ラムは,原子水素の微細構造に2S1/2状態と2P1/2状態の分離という予想外の特徴があることを報告した。現在ラムシフトと呼ばれているこの分離の観測は,現代物理学の発展における重要な出来事であり,これに触発されて量子電磁力学の理論が開発された。量子電磁力学は反物質も記述するが,原子の反物質を合成・捕捉してその構造を調べることが可能になったのはつい最近である。現代の反原子測定は,20世紀における量子原子物理学の歴史的な発展を反映して,量子電磁力学や,標準模型の基本対称性を検証する類のない手法になっている。本論文では,水素原子の反物質である反水素のn=2状態における微細構造の測定結果について報告する。我々は,反水素の1S-2Pライマンα遷移の光学励起を使って,1テスラの磁場中でその周波数を16ppbの精度で決定した。そして,標準的なゼーマン相互作用と超微細相互作用を仮定して,反水素のゼロ磁場微細構造分裂(2P1/2-2P3/2)を推定した。得られた値は,量子電磁力学の予測と2%の精度で一致した。我々は,以前に測定した1S-2S遷移周波数の値を使って,反水素の古典ラムシフト(ゼロ磁場での2S1/2-2P1/2分裂)が理論と11%のレベルで一致することを見いだした。今回の観測結果は,電荷-パリティ-時間対称性の検証としての,反水素スペクトルの微細構造とラムシフトの高精度測定や,この反物質系における反陽子電荷半径などの他の基本量の決定に向けた重要な一歩である。Copyright Nature Japan KK 2020
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分類 (1件):
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エキゾチック原子・分子 
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