抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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戦略形成プロセスでの多様な人の相互作用から,一定の戦略が形成される。その中心にいるのがトップ経営者である。トップ経営者が果たす役割を分析する視点として,トップ経営者がどのような事象に注意を向け,その事象を事業機会として解釈するのかが分析視点の1つと考えられている。特定の環境要因や内部要因に注意を向けることが,優れた戦略形成を大きく左右すると考えられる。従来の注意視点の戦略的意思決定論の考えでは,トップ経営者が過去に経験した知識に基づいた注意の配分によって決定すると理解されてきた。しかし急激な変化に対して,従来の注意の配分ではなく,新たな要因に対し注意を向けるという行為が,新たな戦略への転換を生み出すと考えられる。しかし注意視点の転換がどのように行われるのかは明確にされていない。本稿の課題は,トップ経営者に焦点を絞り,どのように戦略転換の前提となる注意視点の転換が生まれるのか,理論的検討を行っている論考を内在的に検討し,疑問点を明らかにし,今後の質的な研究のための仮説を示すことである。(著者抄録)