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J-GLOBAL ID:202002245196294279   整理番号:20A2301270

ホスファターゼの強制的な誘導による免疫受容体の阻害

Immune receptor inhibition through enforced phosphatase recruitment
著者 (34件):
資料名:
巻: 586  号: 7831  ページ: 779-784  発行年: 2020年10月29日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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細胞外受容体とリガンドの相互作用に拮抗する抗体は,細胞表面受容体によるシグナル伝達を阻害するために,多くの疾患で治療薬として使用されている。しかし,この方法は,トニックシグナル伝達あるいはリガンドが結合した後の持続的なシグナル伝達を介するような細胞内シグナル伝達を直接的に抑制するものではない。今回我々は,ホスファターゼ誘導による受容体阻害(RIPR;receptor inhibition by phosphatase recruitment)という細胞表面受容体のシグナル伝達を減弱させるための別の方法を報告する。この方法は,ITAMやITIM,ITSMのチロシンリン酸化モチーフを有する細胞表面受容体に対して,基質選択性のない細胞表面ホスファターゼであるCD45を強制的にシスに連結させるもので,その結果,細胞内で受容体標的上のチロシン残基の直接的な脱リン酸化が起こる。その一例として,我々は,PD-1(programmed cell death-1)受容体によるトニックシグナル伝達はT細胞活性化の部分的な抑制につながるが,リガンドに対して拮抗的に働く抗体では阻害されないことを見いだした。我々は,PD-1分子を改変して,PD-1のCD45への架橋を誘導してトニックシグナル伝達とリガンドによって活性化されるシグナル伝達の両者を阻害するようにし,これをRIPR-PD1と名付けた。RIPR-PD1は,抗PD-1抗体によるリガンド阻害に比べてチェックポイント遮断の抑制が強く,マウス腫瘍モデルで抗PD-1抗体よりも治療効果が高いことが示された。我々はまた,このRIPR戦略が,活性化あるいは抑制性のITIMやITSM,ITAMモチーフを有する他の免疫受容体標的に拡張可能であることを示す。例えば,マクロファージのSIRPαの「don’t eat me(私を食べないで)」シグナルをSIRPα-CD45RIPR分子で阻害すると,SIRPα遮断単独の場合よりも抗体依存性細胞ファゴサイトーシスが増強された。従って,RIPRはキナーゼによって活性化される細胞表面受容体によるシグナル伝達を直接的に抑制するための一般的な戦略になる。Copyright Nature Japan KK 2020
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分類 (5件):
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腫ようの免疫療法  ,  細胞生理一般  ,  ウイルス感染の生理と病原性  ,  腫よう免疫  ,  免疫療法薬・血液製剤の基礎研究 
タイトルに関連する用語 (5件):
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