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J-GLOBAL ID：202002246618837757   整理番号：20A0117054

水環境整備の実施後30年が経過した農村地域における子どもの水遊びを支える水路環境に関する研究

Study on Environmental Characteristics of Agricultural Watercourses Supporting Children’s Play in Areas 30 Years after the Water Environment Improvement Program

著者 (4件)： 新田将之 (東洋大 理工) ,  藤森拓人 (東京農工大 大学院農学府) ,  中島正裕 (東京農工大 大学院農学研究院) ,  大平充 (東京農工大 大学院農学府)
資料名： 農村計画学会誌  (Journal of Rural Planning)
巻： 38  号： 3  ページ： 379-389  発行年： 2019年12月30日 
JST資料番号： Y0829A  ISSN： 0912-9731  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 水のアメニティを提供するような農業用水路の多機能性を維持するための水環境整備が,1990年代以降実施されてきたにもかかわらず,水辺の遊びの減少は大きな懸案の一つとして残っている。この観点から,著者らは子どもの水辺遊びを確保するために,灌漑用水路の環境特性を調査した。第1に,ワークショップ調査を用いて実際の遊びの行動と場所を記述し,第2に,子どもに利用される用水路の環境特性を,用水路の物理的,化学的,生物学的及び構造的な変数群の調査に基づいて調べた。結果として,子どもたちは彼らの居住する地域の中に立地する用水路で遊んでいることが分かった。子どもに利用される用水路の特性には,1)より広い水路の幅,2)より多様な流れ(流速の変動係数がより大きい),3)より低い水温,4)よりカニの数が豊富,5)より魚の数が豊富,6)練り石積みの護岸が,子どもが利用しない用水路に比べて含まれていた。子どもの数を考慮すると,この結果は魚やカニの豊富さといった生物学的条件の重要性を強調した。抽出された他の環境特性は生息場所としてこれらの生物の分布を支える可能性がある。従って著者らの見いだした知見は,アクセスのしやすさだけでなく農業用水路の生息場所保全も,子どもの水辺遊びのための持続的な利用の鍵であることを示唆する。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： 環境 ,  農業地区 ,  *子供 ,  *遊び行動 ,  *用水路 ,  性質 ,  環境整備 ,  快適性 ,  特性 ,  面接調査 ,  生息場所 ,  生物 ,  *水辺
準シソーラス用語： アメニティ ,  グループインタビュー ,  環境特性 ,  水環境 ,  多機能性 ,  農業用水路 ,  *農村地域

分類 (3件)： 都市問題,都市防災  (RD01030O) ,  農業土木  (FB02000W) ,  開発,再開発,都市整備  (RD02030V)

引用文献 (22件)：

• 1) 波多江直之(1992):大規模土地改良施設と景観,農村計画,農業土木学会農村計画研究部会,21(1),31-39.
• 2) 中西滋樹(2002):農業用水の地域用水機能の維持・増進,農業土木学会誌,70(9),799-802.
• 3) 角道弘文・山田禎夫(2002):住民参加による公園整備の実態分析,農業土木学会誌,70(10),917-920.
• 4) 広田純一・藤崎浩幸(2002):住民参加による農村自然公園の計画づくり,農業土木学会誌,70(10),925-930.
• 5) Yang, S. Y., Kim. J. S. and Senga, Y.(2006):住民参加による農村地域の親水空間の維持管理活動の事例分析-日本の農村地域を事例に-,農村計画学会誌,25(3),192-200.

タイトルに関連する用語 (8件)： 水環境 ,  整備 ,  実施 ,  農村地域 ,  子ども ,  水路 ,  環境 ,  研究