文献
J-GLOBAL ID:202002246630882265   整理番号:20A2806177

ヨウ化水素による共役エノンおよびα,β-不飽和カルボン酸誘導体の選択的オレフィン還元反応

Chemoselective Reduction of α,β-Unsaturated Carbonyl and Carboxylate Compounds by Using Hydrogen Iodide
著者 (5件):
資料名:
号: 23  ページ: 20-23  発行年: 2020年 
JST資料番号: L3538A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
・塩基性試薬による還元と金属による水素化は,不飽和エノンを飽和ケトンに変換するためのよく知られた方法である。しかし,酸性条件下での還元の報告はほとんどない。ヨウ化水素の酸性および還元能力に焦点を当てた。ここでは,HIを用いた共役エノンの化学選択的還元を報告する。HIによる共役エノン(1a)の還元を調べた(Table1)。1aを室温の水性HIまたは気体HIと反応させると,3位でヨウ素化された化合物(2a)が得られた(エントリー1および2)。1aをクロロベンゼン中で水性HIで加熱すると,還元生成物(3a)が得られた(エントリー3)。HIの当量,溶媒および温度を調べて,エントリー12の反応条件が,優れた収率(97%)で所望の生成物を与えた。HIの代わりに他のハロ酸を検討した。そして,水性HClとHBrの両方が望ましい3aの生成しなかった(エントリー13および14)。様々な基質を調べた(スキーム1)。110°Cのトルエン条件下(条件A)で収率が満たされない場合,o-キシレン中で温度を上げた条件(条件B)によって収率を上げることに効率的であった。カルコン誘導体(1b-i)は優れた収率で対応する生成物を与えた。R1がアルキル基の場合,3の収率はα-水素量(3j-m)に応じて低下した。三置換オレフィン(1o-q)の反応は中程度から高収率で進行した。しかし,オレフィン上のフェニル環の化合物不足の場合,還元3rおよび3sの生成は認められなかった。α,β-不飽和カルボン酸化合物の反応も検討した。金属または塩基によるα,β-不飽和カルボン酸の選択的還元は,しばしば過剰量の還元試薬を必要としたが,著者らの方法は試薬の量の変更を必要としなかった。オレフィンを置換したフェニルを有する化合物(1t-w)は,B条件下で,中程度から高収率で進行したが,オレフィン上にフェニル環のない化合物(1x,y)は,B条件下でも進行しなかった。残念なことに,エステルとアミド化合物は,1uと3uを生成する加水分解が進行するために,低い収率で3ua-ueを生成した。この反応では,HIのMichael型付加による生成ヨウ素化化合物2後に還元が起こると考えられる。カルコン中のCF3と1dの高い反応性はアニオン機構を示唆した。さらに,p-メチル基のHammett置換基定数は,アニオンとラジカルとで逆の効果であった(σp-=-0.171p=0.112)。したがって,著者らは,ラジカル機構(スキーム2)の多分得るために,ヨウ素化化合物2bと2cの競合実験を行った。その結果,3cの収率を3bの収率を上回ったので,ラジカル機構を示唆した。それらの結果から,著者らは図1で示す反応機構を提案した。還元はラジカル機構またはアニオン機構または両方によって進行すると考えられる。(翻訳著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (3件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
その他の触媒  ,  酸化,還元  ,  芳香族単環ケトン 
物質索引 (4件):
物質索引
文献のテーマを表す化学物質のキーワードです

前のページに戻る