抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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大規模オントロジーは,情報検索,データ統合,及び質問応答のような様々な分野で多くの注目を集めている。しかし,大規模オントロジーを手動で構築,維持するのは高価であるため,ウィキペディアからのいくつかのオントロジー学習法が提案されてきた。YAGOとDBpediaは多言語ウィキペディアから自動的に構築された大規模オントロジーの有名な例である。しかし,YAGOまたはDBpediaには含まれていない多くの種類の関係をウィキペディアから抽出する余地がある。以前に,著者らは日本語ウィキペディアから日本語ウィキペディアオントロジー(JWO)と名付けた大規模オントロジーを構築する方法を提案した。JWOはYAGOやDBpediaの抽出方法とは異なるいくつかの方法を用いて構築されているので,それらの方法を用いることによってYAGOまたはDBpediaには存在しない関係を抽出することが可能である。しかし,いくつかの方法は日本語の言語依存であり,英語ウィキペディアに直接適用できない。本論文では,英語ウィキペディアから英語ウィキペディアオントロジー(EWO)と名付けた大規模オントロジーを構築する方法を提案した。これを実現するために,JWOの日本語の言語依存の方法を改良し,プロパティ公理を抽出するためにいくつかの方法を拡張した。EWOはIs-a関係(rdfs:subClassOf),クラスインスタンス関係(rdf:type),プロパティ関係とプロパティタイプ,及び同義語(owl:sameAs)を含む。プロパティ関係はプロパティ定義域(rdfs:domain),プロパティ値域(rdfs:range),及びプロパティ上位下位関係(rdfs:subPropertyOf)である。プロパティタイプはオブジェクト(owl:ObjectProperty),データ型(owl:DatatypeProperty),対称型(owl:SymmetricProperty),推移型(owl:TransitiveProperty),関数型(owl:FunctionalProperty),逆関数型(owl:InverseFunctionalProperty),非対称型(owl:AsymmetricProperty),反射型(owl:ReflexiveProperty),及び非反射型(owl:IrreflexiveProperty)である。EWOを評価するために,英語ウィキペディアから構築された既存のオントロジーとそれを比較した。その結果,既存のオントロジーとEWOの違いを明らかにした。(翻訳著者抄録)
