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J-GLOBAL ID：202002250255743263   整理番号：20A0171352

らせん高分子の動的キラリティ制御に基づくキラル機能開拓

著者 (1件)： 杉野目道紀 (京大 大学院工学研究科)
資料名： 高分子  (Polymers)
巻： 69  号： 1  ページ： 24-29  発行年： 2020年01月01日 
JST資料番号： F0168A  ISSN： 0454-1138  CODEN： KOBUA3  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ・螺旋キラリティが熱力学的および可逆的に制御されているポリアセチレンやポリキノキサリンなどのヘリックス構造の光学活性高分子の新しい機能に関する最近の知見をレビュー。
・これらの動的螺旋高分子による不斉誘導の主な特徴は,ヘリックス構造の高分子主鎖内の局所化した自由エネルギー差の内部蓄積に依存。
・微妙な局所化自由エネルギーの違いにより,螺旋キラリティィの急激なスイッチングが可能であり,さらにらカイラル固定相としての不斉反応場を提供。
・さらに,キラルクロマトグラフィーの光学分割効果,隠れたキラリティの検出,円偏光発光,円偏光の選択反射,および不斉触媒に使用するキラリティスイッチングが可能な高分子不斉触媒について説明。
・動的螺旋高分子のこれらの機能に加えて,光学活性高分子の立体配座構造と非結合相互作用によるキラル添加剤による螺旋キラリティの動的制御の最近の進歩を紹介。

シソーラス用語： *ヘリックス構造 ,  光学異性 ,  *光学活性高分子 ,  不斉触媒 ,  不斉反応 ,  不斉配位子 ,  高分子触媒 ,  反応場 ,  *カイラル固定相 ,  円偏光二色スペクトル ,  円偏光二色性 ,  増幅現象 ,  スイッチング ,  ポリアセチレン類 ,  ポリキノキサリン ,  高分子反応 ,  触媒調製 ,  不均一系反応 ,  触媒反応 ,  脂環式化合物 ,  ジエン ,  単環モノテルペン ,  脂環式炭化水素 ,  不飽和炭化水素
準シソーラス用語： 不斉増幅 ,  不斉誘導

分類 (5件)： 反応の立体化学  (CF02130V) ,  高分子固体の構造と形態学  (CG02022M) ,  高分子と低分子との反応  (CG03020L) ,  不均一系触媒反応  (CB06100E) ,  触媒の調製  (CB06110P)

物質索引 (26件)： (R)-(+)-リモネン ,  (R)-1-フェニルエタノール ,  (R)-1-フェニル-1-(トリクロロシリル)エタン ,  (S)-(-)-リモネン ,  (S)-1-フェニルエタノール ,  (S)-1-フェニル-1-(トリクロロシリル)エタン ,  1,1-ジフェニルエチレン ,  1,2-ビニリデンシクロヘキサン ,  1-ブロモ-2-ナフチルホスホン酸ジメチル ,  2,3-ジメチルフェニルボロン酸 ,  (S)-5-エチル-5-プロピルウンデカン ,  (S)-2,6-ジメチルノナン ,  (S)-2,6-ジメチルデカン ,  (S)-2,6-ジメチルウンデカン ,  (S)-2,6-ジメチルトリデカン ,  (R)-4,8-ジメチル-1,7-ノナジエン ,  (R)-5,9-ジメチル-2,8-デカジエン ,  (6R)-2,6-ジメチルウンデカ-2,8-ジエン ,  (6R)-2,6-ジメチルテトラデカ-2,8-ジエン ,  (R)-(4-メトキシフェニル)(²H₁)メチルドデカノアート ,  (aS)-1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-ナフチルホスホン酸ジメチル ,  (aR)-1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-ナフチルホスホン酸ジメチル ,  (R)-2,2-ジフェニルシクロプロパン-1β-カルボン酸ベンジル ,  (1R,2S)-1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-[1-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ビニル]シクロヘキサン ,  (aS)-2-(ジメトキシホスフィニル)-4′-メチル-1,1′-ビナフタレン ,  (aR)-2-(ジメトキシホスフィニル)-4′-メチル-1,1′-ビナフタレン

引用文献 (40件)：

• E. Yashima, N. Ousaka, D. Taura, K. Shimomura, T. Ikai, and K. Maeda, Chem. Rev., 116, 13752 (2016)
• S. Lifson, C. Andreola, N. C. Peterson, and M. M. Green, J. Am. Chem. Soc., 111, 8850 (1989)
• M. M. Green, M. P. Reidy, R. J. Johnson, G. Darling, D. J. Oleary, and G. Wilson, J. Am. Chem. Soc., 111, 6452 (1988)
• T. Sato, K. Terao, A. Teramoto, and M. fujiki, Macromolecules, 35, 5355 (2002)
• Y. Nagata, T. Nishikawa, and M. Suginome, J. Am. Chem. Soc., 137, 4070 (2015)

タイトルに関連する用語 (4件)： らせん高分子 ,  キラリティ ,  キラル ,  開拓