抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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レブカは,フィジーがイギリスの植民地になった時の最初の首都であった。レブカは,初期のヨーロッパ風町並みから現在までその歴史の証拠を保って,2013年に世界遺産リストに記載されている。イギリス植民地時代の建物は,この地域に残っており,レブカは南太平洋の発展を理解するための重要な土地として価値がある。しかし,レブカでは積極的な保存と監視のための基礎が欠如していると指摘されており,ICOMOS登録のための保存計画が作成されている。そして,レブカは今なお同じ問題を持っている。これらの問題を解決するために,著者らは,レブカにおける歴史的建築物の価値を理解するべきであると考える。本論文では,レブカにおける歴史的建築物の価値と特性を明らかにする。著者らは,5つの調査方法を使用した:実測調査,遺跡調査,文献調査,面接調査及び写真調査である。著者らは建築計画図と断面図を描き,さらに,建物の開発過程を理解するために,それぞれの建物の遺跡の分析を含む詳細な現地調査から,元の計画を同定した。それぞれの部屋の使用方法を面接調査に基づいて分析した。研究対象は,主に住宅であり,平面計画と生活様式における変化の間の関係に注意を払っている。レブカの歴史的建物は3つのパターンに分類される。住宅,商店および公共建物である。この研究では,住宅に焦点を当てた。レブカの歴史的建築は,バンガロー型建物である。それらは主屋根と庇で構成される。住宅建築の多くは,同じ形を持ち,また,バンガロー型はいくつかの公共建物にも使用される。レブカの歴史的建物は,”カタログ住宅”のような複雑な主屋根を持たない。それは,四角形住宅のまわりのベランダを覆う単純な形状である。レブカの住宅は以下の特徴を持つ。・ベランダは室内に取り込まれ,部屋の数が増している。・ベランダを閉鎖した結果,寝室が中心部からベランダの前面に移動した。・寝室の独立性を保つために,通路が作られた。・ベランダと中央室を接続することで,居間が広くなった。現在,多くのベランダは閉鎖され,分割されている。現地の人は,ベランダを寝室,居間,および浴室として使用している。そして,ほとんどの住宅では,中心室とベランダの間の大きな開口部を作った。これらの部屋は居間として使用されている。ベランダが閉鎖される前には,ベランダに壁は無く,部屋は中心部のみであった。中心部に寝室があるのは古いスタイルである。同じタイプの住宅がレブカに存在する。ベランダが閉鎖された建物では,非常に暗く,換気は貧弱である。寝室と居間は,生活環境の改善するためにベランダ内に移動させた。さらに,人々は,中心室とベランダを接続させ,昼光と換気を増やすように,ベランダに大きな空間を作り,快適性を得るように試みた。廊下は,居間が広くなったので,もはや重要ではないと考える。レブカの住宅計画は,次の通りであると考えた。最初の形はベランダを持った中心室であり,そして,第二の形は,後方ベランダの閉鎖である。次に,いくつかの住宅では,中心室と閉鎖された前部ベランダの間に通路を作った。最後に,寝室は中心部からベランダに移動し,居間は拡大された。通路の役目はもう重要でなくなり,フィジーの生活様式は居間中心となっている。(翻訳著者抄録)