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J-GLOBAL ID:202002256820934623   整理番号:20A1336756

アジアモンスーン地域の農業生態系における生物多様性評価

著者 (3件):
資料名:
巻: 2017  ページ: WEB ONLY  発行年: 2017年 
JST資料番号: U1979A  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
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アジアモンスーン地域として,北海道(亜寒帯),静岡(温帯),沖縄(亜熱帯)を選定し,それぞれブドウ,キャベツ,マンゴーの有機農業実践圃場(以下,有機)と近隣の減農薬農業圃場(以下,減農薬),慣行農業圃場(以下,慣行)の大型土壌動物相について調査を行った。静岡キャベツ圃場では中型土壌動物相,とくにササラダニ類についても調査を行った。北海道ブドウ圃場,静岡キャベツ圃場,沖縄マンゴー圃場と各周辺林から,それぞれ932個体,977個体,862個体の大型土壌動物を収集し分類した。大型土壌動物の総個体数や重量密度では,静岡のキャベツ圃場や沖縄のマンゴー圃場で有機が慣行より高い傾向にあったが,北海道のブドウ圃場では慣行が有機より高いか同等程度であった。出現群数や多様性指数では,静岡キャベツ圃場の多様性指数を除いたいずれにおいても,慣行に比べ有機で高い傾向となった。気候帯にかかわらず,おおよそ有機農業実践圃場は慣行農業に比べて大型土壌動物相が豊かであることが示された。しかし,米糠など易分解性の有機物が施用されたり,有機物施用量が多い場合はヒメミミズやミミズ類の個体数が増加し,農法にかかわらず総個体数や重量密度が増加したり,多様性指数の低下を招くことが示唆された。大型土壌動物の目科レベルの個体数は,北海道ブドウ圃場ではクモ類やオサムシ類が,静岡キャベツ圃場ではミミズ類やワラジムシ類,オサムシ類,甲虫幼虫が,沖縄マンゴー圃場ではワラジムシ類やゴキブリ類が慣行に比べ有機で高い傾向にあり,それぞれの気候帯において有機農業の指標生物となりうると考えられた。中型土壌動物では静岡キャベツ圃場と隣接草地からササラダニ類を1,599個体収集し,種レベルまで分類した。ササラダニ類の総個体数,出現種数,多様性指数のいずれにおいても慣行に比べて有機で高く,出現種数では有意差がみとめられた。種レベルの個体数では,自然評点の高いフトツツハラダニやフトゲナガヒワダニが有機農業圃場でのみ検出され,自然評点の低いトウキョウツブダニが慣行農業圃場で多く生息していたことから,化学肥料による栽培は自然の豊かさを低下させることが示唆された。ササラダニ類の種レベル個体数と土壌化学性をもとに,正準対応分析法(CCA)による解析を行ったところ,慣行と有機との違いは土壌のECや全炭素の違いが,草質堆肥区と牛糞堆肥区との違いはpHや有効態リン酸の違いが影響していると示された。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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生態系  ,  土壌生物 
タイトルに関連する用語 (5件):
タイトルに関連する用語
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