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J-GLOBAL ID：202002257430992585   整理番号：20A0169955

2017年鹿児島県口永良部島の鳥類調査-1970年代調査から40年を経過して-

A survey of the avifauna of Kuchinoerabu-jima, Kagoshima Prefecture, Japan, the first since the 1970s

著者 (6件)： 高塚星花 (近畿大学農学部) ,  飯田恭平 (近畿大学大学院農学研究科) ,  橋本洸哉 (近畿大学農学部) ,  松谷実璃 (近畿大学農学部) ,  澤畠拓夫 (近畿大学農学部) ,  早坂大亮 (近畿大学農学部)
資料名： 日本鳥学会誌  (Japanese Journal of Ornithology)
巻： 68  号： 2  ページ： 357-365(J-STAGE)  発行年： 2019年 
JST資料番号： L4092A  ISSN： 0913-400X  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 屋久島の西方約12 kmに位置する活火山島の口永良部島は,植生環境が豊富であり,高い固有性と種多様性を有する.しかし,口永良部島の鳥類相に関する情報は,1974年と1977年の調査を除いてほとんど存在しない.そこで本研究では,口永良部島の鳥類の野外調査を2017年の冬季に実施した.調査の結果,7目18科34種の鳥類が確認され,そのうち11種が1970年代では確認されず,本調査で初確認されたものであった.1974年と1977年の鳥類の種組成は類似していたが,両年とも2017年の種組成とは類似していなかった.生息環境の解析から,2017年では過去と比較して,サンショウクイPericrocotus divaricatusやヤマガラPoecile varius,マミチャジナイTurdus obscurusなどの森林性鳥類の種数が増加し,スズメPasser montanusやツミAccipiter gularisといった開放地を好む鳥類が減少した傾向が確認された.耕作といった環境への人為的介入の減少が生息環境の変化をもたらし,その結果として,鳥類の種組成の相違が生じた可能性が考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： *島 ,  *ファウナ ,  冬 ,  組成 ,  特性 ,  食性 ,  生息環境 ,  渡り
準シソーラス用語： *口永良部島 ,  *鳥類相 ,  種組成 ,  生活史特性

著者キーワード (10件)： 景観変化 ,  種組成変化 ,  生活史特性 ,  鳥類群集 ,  島嶼生態系 ,  Bird assemblage ,  Island ecosystems ,  Landscape changes ,  Life-history traits ,  Species composition changes

分類 (1件)： 個体群生態学  (EE03030S)

引用文献 (33件)：

• Andrén H (1994) Effects of habitat fragmentation on birds and mammals in landscapes with different proportions of suitable habitat: a review. Oikos 71: 355-366.
• 有田一郎 (1979) 鹿児島県口永良部島で初春期に観察された鳥類.鳥 28: 53-57.
• Blake JG & Karr JR (1987) Breeding birds of isolated woodlots: area and habitat relationship. Ecology 68: 1724-1734.
• Daniels RJR, Joshi NV & Gadgil M (1990) Changes in the bird fauna of Uttara Kannaka, India, in relation to changes in land use over the past century. Biol Conserv 52: 37-48.
• 江口和洋・武石全慈・永田尚志・逸見泰久 (1992) 屋久島における森林棲鳥類の垂直分布:II. 非繁殖期.日生態会誌 42: 107-113.

タイトルに関連する用語 (4件)： 鹿児島 ,  口永良部島 ,  鳥類 ,  調査