抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本海洋科学技術センター(JAMSTEC)所属,地球海洋研究船「みらい」の2000年~2002年研究航海(MR00-K04・MR01-K06-Leg.3・MR02-K05-Leg.3航海)に乗船し,西部太平洋東経140度線付近において海水中二酸化炭素分圧(pCO
2)とその関連物質の鉛直分布測定を行った.測定個所は,MR00-K04は,東経140度上の北緯30度から北緯5度において8点,MR01-K06-Leg.3は,北緯2度,東経138度において5回,MR02-K05-Leg.3は,北緯30度から北緯2度までの5点である.測定項目は,採水深度,海水中二酸化炭素分圧(pCO
2),塩分(S),水素イオン濃度指数(pH),溶存酸素(DO),水温(Ts)である.採水深度は,0mのバケツ採水を含めて,1000mまでの13層である.1)MR00とMR02の北緯2~30度東経140度線上における鉛直測定を比較した結果.全ての項目で,全ての緯度で良く似た鉛直分布を示した.1000mまでpCO
2は増え続けていた.0mから1000mまで値が小さくなるのは,S,Ts,pH,DOで,収斂する値があり,緯度毎に収斂する深度が異なっていた.pCO
2の1000μatmは,2Nで200m,30Nで500mであった.2)赤道定点(MR01とMR02,北緯2度)における鉛直測定を比較した結果.pCO
2,S,pH,DO,TsのMR01の鉛直分布線を上下に平行移動させるとMR02の線に良く一致した.1年で水塊の鉛直移動があった.移動の方向と深さは項目により異なった.この赤道定点は,ニューギニア沿岸潜流や南極中層水など中層水による複雑な水塊の鉛直構造であると思考できた.(著者抄録)