抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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畝の上の溝に播種する方法(溝畝播種法とする)が東北地域のタマネギ春まき作型の直播栽培に与える影響を調査した.畝の上に幅が12cm,深さが6cmの溝の底に播種した溝畝区および溝がない平畝に播種した平畝区を設定し,3品種を栽培した.種子付近の地温と土壌の体積含水率は,溝畝区と平畝区を比較した場合,溝畝区の最低地温が高く,最高地温が低くなり,体積含水率が高く維持された.その結果,出芽率や播種後62日の草丈は3品種ともに溝畝区が高くなった.茎葉の倒伏が50%以上を超えた日は,溝畝区と平畝区とも‘もみじ3号’,‘マルソー’,‘オホーツク222’の順で早かった.また,‘もみじ3号’では,溝畝区が平畝区よりも8日間早く倒伏した.‘マルソー’,‘オホーツク222’の溝畝区と平畝区の倒伏日はほぼ同等であった.‘もみじ3号’の鱗茎重は,溝畝区が68.4gで平畝区が50.5gと差が小さかった.‘マルソー’,‘オホーツク222’の溝畝区の鱗茎重は103.5g,118.5gで平畝区の1.6~1.8倍であった.鱗茎の外観については平畝区と比較して溝畝区が若干縦長になる傾向があったが,縦横比は1.0未満で外観に問題はないと考えられた.以上から東北地域のタマネギ春まき作型での直播栽培において,溝畝播種法は,出芽と生育を促進させ,早生品種では倒伏時期を早め,晩生品種では収量を増加させる効果があると考えられた.(著者抄録)