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J-GLOBAL ID:202002270462470840   整理番号:20A1720201

近代能楽堂の建築意匠における日本的表現

THE JAPANESE-TASTE IN ARCHITECTURAL STYLE OF MODERN NOH THEATER
著者 (1件):
資料名:
巻: 85  号: 770  ページ: 921-929(J-STAGE)  発行年: 2020年 
JST資料番号: Y0894A  ISSN: 1340-4210  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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本論文は,明治時代から昭和時代初期に建設された能楽堂の断面形状と設計特性の歴史的変遷について解説する。本論文では,近代能楽堂の断面形状について解析を行い,5つのカテゴリーに分類した。その結果,能楽堂の各形式における空間特性は,劇場と劇場の天井高さの間の関係に最も顕著に現れた。次に,対象ケースの断面形式の傾向,劇場と天井高さの間の関係,屋根形式と屋根材,天井仕上について解析を行った。第1に,断面形状はどの形式でも統一的な傾向を持つものではないが,大正時代の開始後のずっと後に,劇場が舞台を包み始める現象がある。これとともに,劇場部分の天井高さは,より高くなったことを指摘した。次に,観客席の設計特性を見ると,断面形状の種類に関係なく,屋根形式と屋根材は瓦屋根に基づくものとなり,金箔張り天井や板張りや小割り天井のような日本式の設計で仕上げた。この傾向は外観でも示された。明治時代から大正時代までの事例は,すべて,西洋式設計を考慮せず,また,昭和和時代の鉄筋コンクリート構造物は,日本人のモチーフを用いた設計を示し,日本様式の傾向を指摘した。日本様式に適合する設計の出現は,昭和時代初期における競技設計における外観にしばしば要求されたものである。しかし,能楽堂の場合,近代以前から形状の変らない舞台が内部空間に設置されている。建築スタイルの試行錯誤的開発が,外観より内部観客席空間で起きたと考えられる。最後に,設計者による設計仕様の表現を用いて,能楽堂でどのような種類の日本的表現が試みられたかも解析した。梅若能楽堂の場合,能舞台と劇場の伝統的建築様式を整合させずに,換気に機能的重点を置いて,劇場を設計した。一方,宝生会能楽堂の場合,能舞台と劇場の高さが高いので互いに矛盾し,能舞台と劇場に寺院建築様式を採用し,能舞台と劇場の間の調和を創出している。これらの技術は,昭和時代初期の日本建築と類似している。能楽堂の場合,ユニークな日本の建築様式の追求は,建物構造の変換と,外観設計の視点で要求されている日本様式の傾向よりもむしろ,能舞台の要素への相互依存性によって誘発された。したがって,内部空間の設計検討に大きな側面がある。外観だけでなく内部空間にも拡張する設計決定プロセスは,能楽堂に特有な日本的表現として見ることができる。(翻訳著者抄録)
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著者キーワード (10件):
分類 (2件):
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教育施設,文化施設,宗教建築  ,  建築設計,建築家,建築史 
タイトルに関連する用語 (4件):
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