抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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塗装難燃処理木材の屋外使用時の難燃薬剤溶脱に対する吸湿の影響を明らかにし,難燃薬剤の溶脱を適切に予測する促進耐候性試験条件を検討するために,ぬれ時間中の吸湿率推移を測定する168時間の散水実験を行った。加えて,促進耐候性試験におけるぬれ時間が18分または72時間と異なる2パターンの試験を実施し,得られた難燃薬剤の溶脱率を既往の屋外暴露の結果と比較した。ぬれ時間中の吸湿率と難燃薬剤の溶脱率の間には塗料種を問わず強い相関が認められたことから,促進耐候性試験において,異なる塗装を施した難燃処理木材の間で統一した促進倍率を得るためには,ぬれ時間の最適化が有効であることが示された。また促進耐候性試験と屋外暴露における薬剤の溶脱率の比較から,板厚18mmの難燃処理木材を評価する場合,ぬれ時間18分と乾燥時間102分の繰り返しからなる促進耐候性試験(計500時間)では,屋外暴露で溶脱を生じた試験片と同一の塗装を施した難燃処理木材からの溶脱が殆ど生じないことを明らかにした。一方で,72時間のぬれ時間と96時間の乾燥時間からなる促進耐候性試験(計504時間)に供すと,含浸形塗料を塗装した難燃処理木材からの薬剤溶脱はやや過剰に促進されるが,無塗装および造膜形塗料を塗装した難燃処理木材については,概ね屋外での溶脱率の大小関係を保って溶脱が促進されることを明らかにした。(著者抄録)